I Don't Care About You !

ニヒリズムとナルシズムの狭間で


Entries.

2014/08/25 / 11:11

11日間に渡る御殿場/富士山出張から戻ってきた。

彼の地は朝晩すでに涼しく蛇口をひねれば手が切れそうなくらい冷たくて美味い水が出る。外に出ればトンボが飛んでいる。しかし埼玉に戻ってくると・・・本当にこの世界ごと破壊してやりたくなるほど暑苦しい。

そんなわけで、以下は出張前に書いたもの。途中でパソコンが固まって(Windows8.1 にしたらなんか調子が悪くてね)飛んでしまった日記の断片を少しだけ補完。ちなみに、「ヴァニラ画廊」での本展示はすでに終了している。

DSC_2556-2.jpg

「人形」とはその字が示すとおり「ひとがた」である。たとえそれが、泥や土を捏ねて作った代物であろうと、一旦「人間の形」を取ってしまうと、作り手、或いは見た人間に某かの感情を喚起させてしまう。その造形が、人間に近ければ近いほど、その感情の形態は複雑になり、その方向性は多岐にわたっていく。

現在、銀座「ヴァニラ画廊」で開催中の「人造乙女博覧会Ⅳ」にお邪魔してきた。展示されているのは、オリエント工業が誇るラヴドールたちである。自分が見たのは「Ⅱ」以降、3回目。毎年、毎年、レベルが高くなっていく展示内容には非常に驚かされるとともに、日本が世界に誇れる科学技術の粋を集めたドールたちの造形に感動する。

とはいうものの、まずハッキリさせておかなければいけないのは、これらのドールたちは本来「(疑似)性行為の相手をするために開発された性玩具」だということである。もっと露骨な言い方をすれば「男の性欲処理」が本来任務である・・・いや、あった筈なのだ。

しかしその造形が人間に近づけば近づくほど、本来の使用用途であった「性欲処理」という一面はますます霞んでくるのではなかろうか。それは実際の女性に対する感情に近いものが生まれてくるためだろう。もし、このドールがもっと滑稽な姿・・・たとえば初期の所謂「ダッチワイフ」・・・映画「トラック野郎」で山城新伍が助手席に座らせて抱きながら運転しているアレ・・・であったら扱い方はもっとぞんざいになるだろう。少なくとも生身の女を扱うような感情は生起しない。自分も職場で医療用、解剖実習用の内臓入り人形を見ることがあるが、男性器を取り外して口の中に無理矢理突っ込み「マフィアの処刑!」とやったり、鼻の穴に指を突っ込んでみたりという悪戯が無性にやりたくなる。しかし、このドールたちに関しては、そんな気が全く起きないばかりが、画廊に来るお客の中には乱暴なさわり方をするのがいる、なんて話を聞くと怒りがこみ上げてきたりするのも事実。

「神は自分の姿に似せて人間を造った」という話がある。人間も、自分の姿形に似せて人形を作った。それが次第に精巧になり、人と見紛うばかりになる。数十年後・・・いや、もっと早いかもしれないが・・・に実際に会話して動けるラヴドールが出てこないと誰が断言できようか。まさに「攻殻機動隊」の世界そのままではないか。たしか原作にも「高級スポーツカー1台くらい買える金」のセクサロイド数体を侍らせて暮らしてる凄腕のハッカー(だっけ?・・・「ヤマトンの企業は嫌いだけど云々」って奴))が出てきたが、本当にそんな世の中になるかもしれない。とすると本物のの女とつきあうのは怖いし面倒くさいから人形の方がいい、という輩も増えるだろう。

実際、「ねるとんパーティー」「カップリングパーティー」に出席するのに先立って「婚活セミナー」などというものに参加しなくては女性と話すことすらままならない男が増えている現代だからこそ、ラヴドール(≠ダッチワイフ)という存在が余計に際立ってくるのではないか、と思ってしまう。

以前にも書いたようにこの精巧なラヴドールの価格は1体約60万円である。ちょっと手が出ない。しかし・・・もしこれが半額の30万円くらいになったら・・・買おうかな・・・どうしようか・・・と悩む人は絶対に増えるだろう。

スポンサーサイト

SM/フェチ / TRACKBACK(0) / COMMENT(0) / PAGETOP

サマー・ヴァケイション Pt.2-1 / ホーム / 台風一過のスパイス補給


コメント:


コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する 


トラックバック:

ホーム