I Don't Care About You !

ニヒリズムとナルシズムの狭間で


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2014/03/02 / 20:26

3月、である。

ハードコア/スラッシャー的には先月末から本日まで開催されている "Obscene Extreme Asia" フェスなのだろうが、生憎と自分はチケットが手に入らなかった。あ~、CRIPPLE BASTARDS 見たかったなぁ~!!!

というわけで1日の土曜日予てから見たかった作品を2本、見て来た。前もって言っておくと、「映画の日」で料金が1000円だったから2本見て来たわけではない。たまたま出掛けた日が「映画の日」に重なっていただけだ・・・・という「極道だから愛したわけじゃない。愛した男が極道だっただけ」というヤクザ映画の台詞そのまんまな言い訳をしてみる。

先ず1本目。

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「キック・アス2~ジャスティス・フォーエヴァー」

前作「キック・アス」で、ある性癖を持つ極一部のマニアを熱狂させたヒットガールことクロエ・グレース・モレッツちゃん主演の・・・え゛?主演じゃないの?・・・ヴァイオレンス・アクション第2弾。

成長して15歳(実年齢16歳?)になったヒットガールにメロメロカリメロ。紫のウィッグにマスク、バトルスーツ姿もいいが、きっちり化粧してドレスを着けたハイスクール・ガール姿にもメロメロカリブト。葬儀の場で敵の襲撃を受け、喪服姿のままヴァンの上で「マッドマックス2」のタンクローリーバトルのようなアクションを見せたり、クライマックスにおける筋骨隆々としたマザー・ロシアとの対決、紫のドゥカティに跨り街を疾走する姿・・・とヒットガールのカッコ良さ満点の作品に」仕上がっており、或る意味「ブラック・スワン」が「ナタリー・ポートマンを見るためだけの映画」と言われたのと同様、クロエちゃん見たさに映画館に行った客(俺ではない!)は確実に昇天する事だろう。

自分の性癖としてこれまで所謂「アヒル口」の女子というのは興味の対象外だったのだが、クロエちゃんを見て其処に変化の兆しが表れたは事実。べつにいいじゃないか。「ロッキー4」でドルフ・ラングレンを死闘を演じた後、スタローンだって言ってるだろ「誰でも変われるのです!」と。

DSC_1998-1.jpg

加えて個人的に面白かったのは次の2点。

先ず、ブラックなユーモア。

クリス(マザーファッカー)の母親がSM趣味を持っていてその衣装をコスチュームにしたなんてのは序の口で、スパーリングのリングで相手に金を渡して買収するやり口はWWFのミリオン・ダラー・マンそのままだ。集めた殺し屋に名前を付ける段になって黒人の殺し屋に「よし、お前は『ブラック・デス』だ」「それじゃあまりに人種差別的では・・・」、チビで凶暴な殺し屋に「お前は『腫瘍』だ」なんて件では必死で笑いをかみ殺した。一見、能天気に見えて意外な程にシリアスで、「え!この人が!」という関係者がボコボコ死んでいく展開も実に黒い。そういうブラックな(シニカルな)ユーモアは同じマーヴェルから出ていたガース・エニス版「パニッシャー」と同質の印象を受けた。

2点目。前項繋がりで、本シリーズの「パニッシャー」との関連性。

かつて80年代~90年代に「PUNISHER: War Zone」(定期購読していたよ)を手掛けていたジョン・ロミータJr.が原作を書いていることもあるのだろうが、自分は前作含め「裏パニッシャー」と勝手に位置付けている。原作を読めばミンディの父親ビッグ・ダディがパニッシャー(フランク・キャッスル)へのオマージュであることは一目瞭然である。あとヒットガールと死闘を演じる「マザーロシア」はトム・ジェーン版「パニッシャー」(原作にも出て来る)に出て来る殺し屋「ロシア人」の女性版と捉えることもできる。

基本的に「どんな悪人であろうとも殺意を持って積極的に殺さない」事を信条としているアメコミのヒーロー群にあって唯一「殺意を持って(個人的な恨みで)悪人を殺し続ける」ことに存在意義を見出しているパニッシャーが如何に特異な存在であるかは今更言うまでもない話だが、アメリカの大衆小説、コミックにおける西部劇(ウェスタン)時代からマイク・ハマー、マック・ボラン、ポール・カージー、ハリー・キャラハンを経てフランク・キャッスル(パニッシャー)に至る「自警団精神(法で裁けぬ悪は俺が裁く)」はビッグ・ダディからヒットガールへ見事なまでに受け継がれていることは大変、興味深い事だと思う。

というわけで本作、鍛えに鍛えて体はマッチョになってもオタク臭が全く消えないデイヴと、ワルに憧れても結局は「金以外は何も持ってない」道楽息子クリス、女子高生とヒットガールの間で揺れ動くミンディらの青春(アイデンティティ・クライシス)物語も含め、盛りだくさんで楽しめる傑作に仕上がっている。

で・・・第3作目は・・・あるの?

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