I Don't Care About You !

ニヒリズムとナルシズムの狭間で


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2014/02/10 / 01:04

アヘンを原料として作られたヘロインは、「麻薬の女王」と呼ばれる。

何故「王様」でなく「女王」なのかは分からないが、その精神的、肉体的依存性は薬物の中でも最強であり、専門家(ジャンキーでなく取締る方のな)に言わせると「全身の毛孔から射精してる快楽」らしい。だからこそ一旦ハマったら抜けられなくなり、死に至る者も多い。あの MOTORHEADのレミーですら映画「極悪レミー」で自分息子に「お前、ヘロインだけは絶対やるな。やるんなら覚醒剤にしておけ」と諭しているではないか。

「カレーはぼくにとってアヘンである」

自分は、酒もタバコもクスリも一切やらない。だからクスリがどのように自分の体と精神に作用するのか全く想像できない。しかしその疑似体験媒体をカレーとして考えるなら、かなりイイ線までイメージすることは可能である。

自分は、カレーが大好きである。鮨も鰻も天麩羅も大好きだが、やはりカレーは外せない。多分、食べないと生きて行けない・・・事は無いと思うが、カレーを食べなければ心の中の空はいつも灰色で、心の大海はいつもヘドロで汚染されたままになってしまうに違いない。

先日、書店で見つけて購入した

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 アンソロジー「カレーライス!!」

読了。

川端康成のような文豪から流行作家まで、カレーに纏わる短編/エッセイ33編を集めた企画本。企画本とはいえ、これが実に秀逸である。インドカレー、洋食屋のカレー、街の安食堂のカレー、東南アジアのカレー、いわゆる「おうちカレー」等々、それぞれの作家のカレーライス/ライスカレーに対する思いがヒシヒシと伝わってくる。冒頭の「カレーはぼくにとってアヘンである」は安西水丸氏の言葉である。

日本人は、多分インドやパキスタンといった「本家」の南アジア諸国を除けば、世界で一番カレーを好んで食べている民族ではないか、と思う。そしてそのヴァリエーションの多さにおいても本家に引けを取らないのではないか、と勝手に思っている。インドのようにスパイスの調合ではなく、市販のルーを使うにしてもインドの家庭と同様、それぞれの家にそれぞれのレシピと味がある料理というのは、もう殆ど「国民食」と言ってしまっていいのではないか、とすら思う。

自分が一番好きなのは、母親が作る「おうちカレー」である。彼方此方でインドやタイ、シンガポールやパキスタンのカレーを食べ歩いていてもやはりカレーの原体験は家庭のカレーである。これは今も変わらない。長期休暇で実家に帰り、カレーを食べると何故かホッとする。そして「久しぶりに、帰って来たな」という気持ちになる。

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とまぁ、そんな十人十色な思いが詰まったカレー本。個人的には北杜夫氏の

「一般のホテルやレストランのカレーはどうしてああも不味いのであろう。前述した神田の貧相なカレー屋の何倍もの値で何倍もの不味さなのだ。」

にはヘッドバンギングするが如く激しく頷いてしまった。

自分は、インドやタイ料理店のカレーも、トラックやタクシーの運ちゃんが集まる安食堂でだす学校の給食みたいな黄色いカレーも等しく大好きだが、唯一、大嫌いなのがホテルのカレーや欧風カレーである。ライスとカレーの味バランスの悪さ、そして偉そうにふんぞり返った客層が不快だというのが理由。よく行く神田のJB町には有名な欧風カレー店が2軒あるが、そのどちらも自分の中では「2度と行かない店」指定となっている。実際、これまで高級ホテルも含め、「お高い」カレー、或いは欧風カレーで感動したことが一度も無い。

あと収録作品の中で最も心に残ったのは、よしもとばなな氏の作品。気になる方は是非、書店で手に取ってご覧くださいませ。

というわけで、読了するとまたカレーが食べたくなる事、請け合いである。カレーが大好きな人であれば尚更、食べたくなるだろう。

そんなわけで今日の昼飯は水道橋「海南鶏飯」でロティ・プラタとシンガポール・チキンカレー。あとチャー・クェ・ティァオ。

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美味礼賛。ごちそうさま。

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