I Don't Care About You !

ニヒリズムとナルシズムの狭間で


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2014/02/04 / 01:12

「やはりフランス女はエロい」

昨年の流行語大賞にもなった滝川クリステルの「お・も・て・な・し」を見て確信した男は多いだろう。今日は「おもてなし」について読んだ本を御裾分け。

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小池幸子「帝国ホテル流 おもてなしの心~客室係50年」

埼玉に左遷される以前に所属していた部署の関係で、都内の一流ホテルには何度もお世話になっている。当然、帝国ホテルにも何度も足を運んでいる。尤も、飽くまでも仕事の絡みであるので、帝国を定宿にしている、或いはVIPリストに載っているようなホテルにとって有難い御客様では決してない。しかし何度か足を運び「仕事の目」でスタッフの動きを見ていれば自ずとわかる。「此処は、他のホテルとは全く次元が違う」ということが。

本書には50年間に及ぶ著者の客室係としての経験から、その「違い」が何処から生まれるのか、が詳細に記されている。ホテルマンでなくとも、社会人として人や組織と関係し、その中で生きて行く道を選んだ人には参考になる/参考にすべきことが多々書かれている。

自分が見て気付いた事を幾つか。

先ず、接遇スタッフの目線と動線である。対象者のスケジュール詳細を把握した上で常にその動きを目端でとらえている。そしてあくまでも黒子に徹し対象者の動線を邪魔しない動きをしている事。レセプションの際にしても対象者の会話や話の流れを妨げたりしない動き方をしている。

次に、対応の素早さ。此方が依頼したことについて他のVIP等の動き、予定、優先順位等を至短時間で比較検討した上で便宜を図り、無理であれば何が不都合であるかを説明した上で代案を提示してくれること。

3番目に一歩先を見た対応。此方の動きは事前にホテル側に通知してあるのだが、それより1歩先んじた対応をしてくれる点、例えばVIPの出立に際し、その日の状況でエントランスに記者が溜まってるだの他のレセプション客と時間が重なりそうだのという事を素早く通知してくれる。此方もより素早い対抗策を講じることが出来る。

つまりこれらのことを総合すると、非常に有能な戦場指揮官を見えいるような気持ちになる。作戦Aを遂行するために何をすべきか、不都合が生じた場合はどう回避するか、損耗が出た部分についてはどのような人員、火器を配備して弾薬や補給品の配分はどうするか・・・といった事を素早く提示できる能力、現在公開中の「エンダーのゲーム」におけるエンダーが何人も居ると思って貰えばいいかもしれない。

軍隊と言えば、客室係の新人時代、トイレ清掃を便器の中に手を突っ込んでやらされた話やコインが跳ねるほどシーツをピンと張る手法というのも実に軍隊的だ。因みに自分も新人時代、仕事は全く違うが同じことをやらされたので今でも便所の掃除とベッドメイキングについてはそれなり以上に出来る自負はある(笑)

大切なのは、これらのことが全て「宿泊するお客さんにゆっくりとくつろいでもらいたい」という純粋な心から出ている点である。接客業であるからには全て其処に集約されるのは当たり前の話なのだが、その基本が出来ていないホテルが多々ある事を考えれば基本に忠実ということが如何に困難であるか、自らの信念と矜持を試されるかということなのだろう。

此処で一寸目線を変えて・・・以前、有名政治家が高級ホテルのバー通いをしていると左翼マスコミ共に非難されたことがあったが、それをきいて自分は如何にその批判がナンセンスであるかと鼻で笑ってしまった。これまで書いた事を総合すれば、

「一流ホテルのスタッフは有能なセキュリティを兼ねている」

という事が分かるだろう。つまりVIPが高級ホテル、或いは料亭で飲んだり会食したりするのは「安全を買っている」からに他ならない。この場合の「安全」とは身柄の安全のみならず「守秘」の安全も兼ねているということを忘れてはいけない。それが一流の証でもあるわけだ。

とまぁずらずらと書いてきて、あらためて「おもてなし」とはなんだろう、と考えてしまう。英語の「ホスピタリティ」が分化して「ホテル」と「ホスピタル」になったという話を聞いた事があるのだがどちらも「おもてなしの心」が無ければやっていけない業種である。しかしその心が欠ければ「ホスピタリティ」が「ホステリティ(敵意)」に変わってしまうこともあり得るわけだ。どんなに時代が変わっても「おもてなし」の心は変わらない。変えてはならないと思う。

因みに自分は仕事では何度も帝国にお世話になっているがプライヴェートで泊まった事は無い。値段がどーのこーのではなく、自分には分不相応だと思うからだ。「金持ってるんだから泊まって何が悪い」というのが最近は増えた。悪くは無いさ、今はネットで簡単に予約もできる。でもねぇ・・・・(苦笑)

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