I Don't Care About You !

ニヒリズムとナルシズムの狭間で


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2013/11/10 / 12:58

もう秋なんだか冬なんだか梅雨なんだかわからない昨今の天気であるが、基本的に自分は晴耕雨読なだぬ青読雨読である。「書を捨てよ、街に出よう!」ではない。「書を持とう、そして街に出よう!」である。

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桜井俊彰「イングランド王国前史~アングロサクソン七王国物語」

読了。

この時代について書いた本・・・というのも有るには有るのだが、三省堂や八重洲ブックセンターといった大都市圏のデカい書店の「世界史」コーナーへ行き、数千円もする重たい書籍を買おうという気にはなれない・・・もっと簡単に読めるものはないだろうか、と思っていた矢先、本書にぶち当たった。

正規の歴史書など無い、伝聞で伝えられ、それを修道士が書きとめましたという時代。侵略者であるアングロサクソン人は系図を辿ればゲルマンの主神オーディンにまで行きついてしまう。人間と神とが混在するまさに「伝説の」時代である。だからこそ、面白い。アーサー王やベーオウルフのモデルが誰なのか、といった話題から勃興し、群雄割拠の中で潰えて行く、或いは勢力を拡大して行く「王国」「王族」、そして次第にその支配層や民衆に浸透していくキリスト教。

勇猛果敢な戦士であったアングロサクソンが次第にキリスト教化されることにより弱体化し、後年、デーン人の侵攻を許してしまう展開にしても歴史の皮肉さが垣間見える。これを読むと何故サッカーなどでイングランドとウェールズの仲が悪いのか、といったイギリス国内のスポーツン話から、「ヴィンランド・サガ」でデーン人の軍勢がブリテン島内を通過する際に出て来たマーシアのアッサーと同じ名前の奴が出て来るな、とか、SUNN O)))の"White"でジュリアン・コープが朗読する詩でもいい。歴史が好きなら色々な枝葉から色々な引っ掛かりが出来る筈。

個人的には「イギリス王室の万世一系論」が面白くて、現王室を辿ればアルフレッド大王に行きつき、その先はアングロサクソン~オーディンへ続くという「こじつけ」は日本の皇室とよく似ているな、と思った。だからこそ王室は「血筋」を重視するわけで・・・等々。

寝転がったまま気軽に読める本なので興味のある方は是非に。



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