I Don't Care About You !

ニヒリズムとナルシズムの狭間で


Entries.

--/--/-- / --:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

スポンサー広告 / TRACKBACK(-) / COMMENT(-) / PAGETOP

2013/06/09 / 00:38

昨日、此処9か月余りに渡って関わってきた大仕事が漸く自分達の手を離れた。漸く、ひと段落。

金曜深夜から都内某所に宿泊して今日は一日のんびりしていた。デカいベッドに転がって起床時間を気にせず惰眠を貪る事に勝る幸せは無い。

そんなわけで、予てから見たかった、ウォン・カーワイ監督、トニー・レオン&チャン・ツィイー主演の「グランド・マスター」を見に行ってきた。映画を見るの「ジャッジ・ドレッド」以来久しぶりだ。

yi_dai_zong_shi_ver2.jpg

この作品、予告編から勝手に「トニー・レオンとチャン・ツィイーのラヴストーリー」だと思い込んで「予告編詐欺!」だと叫んでいる輩が多数見受けられるが、自分が如何なるものに金を払うのか、調べてから見に行くことも出来ないらしい。ちょっと調べれば、そういう作品でないことはすぐに分かるのだけどね。

本作は、日中開戦前夜~戦後の沸山~香港、そして東北部(満州)を舞台に、詠春拳の達人として知られる武術家の葉問(イップ・マン)、八卦掌と形意拳を統合して一つの流派に仕立てた宗師・宮宝森、その娘であり八卦掌六十四手の奥義を極めた宮若梅(ゴン・ルオメイ)、宝森の弟子であり、形意拳の継承者でありながら破門された馬三(マーサン)そして八極拳を使う謎の男、一線天(カミソリ)の4人の人生を描いた、カンフー・アクション映画である。

先ず、アクション映画として非常に動きが綺麗である。当然、登場する各流派毎に師範が付いている、或いは実際の拳士が演技しているのだろうが素人の自分が見てもそれぞれに違いがあって面白い。葉問と宝森の対決場面での流れるような円の動きと力・・・というよりは「気」だな・・・の遣り取り、流れがとても上手く表現されていると思う。

特に素晴らしいのは、雪の奉天駅における若梅と馬三の対決場面。チャン・ツィイー演じる若梅の黒い毛皮のコートをチャイナ服の上に纏い、技を繰り出すその動きの美しさには息をのむ。思わず、両の拳を握りしめてしまう。この作品全体を通して言えることなのだが「チャン・ツィイーってこんなに美人だったっけ?!」と思ってしまう。

あともう一つ素晴らしかったのは、香港で「白薔薇理髪店」という事実上の道場を経営している一線天の店内での格闘シーン。至近距離から打ち出され、相手の腹にめり込む肘を見た時、自分は心の中で「八極拳猛虎硬爬山!!!」と叫んでしまった。この意味、池上遼一先生の大傑作「男組」を読んだことがある人なら分かるよね?

そして華麗なアクションの背景にある、日中戦争という暗い時代や社会の変革によって不幸に見舞われる葉問や若梅の運命、悲劇の描き方もまた、秀逸だった。馬三との対決を最後に八卦掌六十四手を封印し、子孫を残さず、弟子も取らなかった若梅が、葉問と最後に話す場面。

「私は貴方の事がずっと好きだった。『好き』に良いも悪いも無いわ。ただ『好き』なの。今まで誰にも話さなかったけど、貴方を目の前にしたらつい、話してしまった・・・」

と語り右目だけで涙を流す若梅の姿。愛でも恋でもなく「ただ、好きなの」という心の純粋さ。そして、其処に宿る諦観。心が奮えた。久しぶりに映画見て泣きそうになってしまった。

そしてラスト、香港で武術教室を開いた葉問のもとで鍛錬に励む一人の少年の姿。目元と口元が、ブルース・リーにそっくりだ(笑)当然、この作品を見るからには客は当然、葉問がブルース・リーの師匠であることは承知しているという前提なわけで、これは予想通りの展開。

というわけで映画館の大スクリーンならではの動きと映像美を堪能した2時間。あと個人的には八極拳使い、一線天のスピンオフ作品が作られれば嬉しい。



スポンサーサイト

映画 / TRACKBACK(0) / COMMENT(0) / PAGETOP

ある日、森の中、○○に、出会った / ホーム / Tシャツ・マニア ~「梅雨の晴れ間は五月みどり」篇.


コメント:


コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する 


トラックバック:

ホーム

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。