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ニヒリズムとナルシズムの狭間で


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2013/03/07 / 07:10

クエンティン・タランティーノがエルモア・レナード作品数冊の映画化権を買い、その中から「ラム・パンチ」が選ばれたというニュースを聴いた時は飛び上がるくらい嬉しかった。そして「ジャッキー・ブラウン」が生まれた。

それから幾年、QTが「ジャンゴ」・・・フランコ・ネロの主演で大ヒットした「続・荒野の用心棒」を撮るという。否が応でも期待は高まる。そして出来上がった作品は、

「黒人ガンマンを主役に据えたアメリカ製『マカロニ』ウェスタンを『風と共に去りぬ』の手法で撮った壮大且つ壮絶な愛と復讐の物語」

だった。

Django.jpg

そんなわけで公開2日目の先週土曜日「ジャンゴ 繋がれざる者」を見て来た。

タランティーノが撮るからには当然、旧作のリメイクなどになるわけも無く、「ジャンゴ」という主人公の名のみを使った作品である。そもそも旧作の舞台は南北戦争後、ジャンゴは元北軍兵士という設定だったのに対し、本作の舞台は南北戦争2年前、ジャンゴは黒人奴隷である。しかしオープニングに「あの主題歌」(英語Ver.)が使われていたのは感動した。この段階で既に「掴みはOK」だ。

以下、ネタばらしを含むのでまだ見ていない人は回れ、右!

タランティーノ作品の面白さ、というのは映画そのものの面白さに加え「元ネタは何か」「これは何のメタファー/オマージュなのか」を探す楽しみがかなり大きい。

今回の作品について、フランコ・ネロとニーベルングの指輪は言わずもがな・・・「殺しが静かにやってくる」「風と共に去りぬ」「シャフト」「ミネソタ無頼」「暴力脱獄」「タクシー・ドライバー」はすぐに分かったがあとは・・・再見してみないと分からない(笑)「タクシー・ドライバー」はアーム・ホルスターよりは銃撃戦の距離感とかドライな描写とか・・・安易にペキンパーを持って来るのでなくスコセッシという感じ・・・かな。

あと此方の期待を見事に外したのが、ジャンゴとシュルツの馬車が人種差別主義者に夜襲をかけられる場面。自分はあの馬車が「パニッシャー」に出て来る「ウォー・ワゴン」のような武器の山で、敵が接近してきたら馬車の後ろから「あの」ガトリング・ガンが出てきて一気に皆殺しにするんだろうな、と期待していたのだが全然違った。まさか爆薬1発でキメるとは!(苦笑)

あと面白かったのが3点。

先ず、シュルツがビールを注ぐ場面。ちゃんとヘラで「泡切り」をやってる。やはりこれはドイツ人だから、ということを強調しているのだろうが、嬉しい描写である。

次に、襲ってくる差別主義者が被っている覆面の目の位置が合わず、「馬で走っていると前が見えない、俺はもう降りる!」等々覆面を取る、取らないで大揉めする場面。所謂「レッドネック」と言われる貧乏で教養の足りないバカ白人がKKK等の極左、極右団体の主要構成員であるという描写が秀逸だった。

最後に、前作「イングロリアス・バスターズ」がユダヤ人部隊がナチを殺しまくる作品だったのに対し、今回は黒人奴隷が白人を殺しまくるのだから素晴らしい。

また、分からなかったのが馬車の天蓋にバネで取りつけられてユラユラ動き続ける「歯」の模型。勿論「シュルツが歯医者だからだろ?」という当たり前の感想でなく、「これは何かの隠喩なのではないか?!」と思ってしまう。稼いだ金をその「歯」の中に隠しているという描写も含め、きっと何か意図が隠されているに違いない・・・と思わせてすまうのがQT作品の面白さ。

加えて役者に関していえば、「デカプリオ、上手くなったなぁ!」と思った。フランスかぶれの癖にフランス語は話せず、黒人に囲まれて育った白人農場主という絶妙な役どころを見事に演じていた。加えてサミュエル・L・ジャクソンの黒さには笑った。もう如何にも狡賢く白人に取り入って/立ち回っている「ハウス・ニガー」そのままな役作りが秀逸だった。

とまぁずらずらと書き連ねてきたが要するに「凄く面白い作品ですよ!」という事。また機会を見て、劇場に足を運びたい。因みに今日は「ジャッジ・ドレッド」を3Dで再見してきた。

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