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ニヒリズムとナルシズムの狭間で


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2012/11/19 / 01:54

昨今、書店で新刊書を手に取って思うのは、挿絵と口絵のある文庫本が激減したな、ということである。

表紙にしてもCGだったり抽象的な模様/パターンだったり、漫画ちっくなイラストであったり、あとは有名漫画家に依頼していたり・・・と「挿絵作家」「挿画家」の領域がますます小さくなっているとある種の危機感を感じているのは自分だけではなかろう。

     DSC_0931.jpg

神保町「東京堂書店」6階の東京堂ホールで開催中だった「粋美挿画展2012」の最終日に行ってきた。

因みに、神保町は毎週のように本を買いに行っているのだがこの展示が開催されている事は金曜の夜になって漸くツイッターで知った、という体たらく。展示されている作品のテーマは週代わりになっており、最終週は時代小説。因みにこれまでのテーマは乗り物、ミリタリー、ミステリと聞き「毎週見に来ていればよかった!」と思ったものの後の祭り。

会場内、入って最初に展示されている堂昌一先生の作品群、圧巻である。以前、光文社文庫版「半七捕物帳」を読んだことのある人であればその情緒溢れる表紙絵に魅了された方も多いのではなかろうか。森村誠一「新撰組」は未読であったのだが、展示されている挿画を見ていると小説自体も読みたくなってくる。

DSC_0930.jpg

良い作品と良い挿絵が一体化した時の相乗効果というのは本当に素晴らしいものである。例えば、これは以前にも書いた話だが、エドガー・R・バローズの古典SF「火星シリーズ」における武部本一郎画伯の表紙・挿絵・口絵、特に第一巻「火星のプリンセス」の表紙に描かれたヒロイン、デジャー・ソリスの姿にメロメロになり日本における「バローズ作品」のイメージを完全に魂の奥底に、いやDNAレベルで刷り込まれてしまったSFファンが如何に多かったか、ということを考えれば作品と挿絵の関係は或る意味、その人の人生さえ左右しかねないほど大切なのだな、と改めて思う。

その反面、現在、創元推理文庫で刊行中・・・だが此処3年余り絶賛休止中・・・の真正「コナン」全集の表紙のように、誰が見ても朝青竜にしか見えない「コナン・ザ・バーバリアン」といった明らかに作品とは似ても似つかない絵を添えられた日には、齢30の若さで自殺した作者のハワードも草葉の陰で鼻水滴らせながら泣きじゃくっている事だろう。

そんなわけで今回の作品展、楽しい時間を過ごすことが出来た。堂昌一先生の作品と共に、星恵美子先生の手による艶っぽい遊女や女忍の姿、表情も印象に残った。

因みに展示を見た後、書店内を物色していたのだが東京堂、改装以後は各ジャンルごとに好事家の食指をそそる品を取揃え、魔窟度数大幅アップ。自分のように雑食性の人間にとっては欲しい本が多すぎて目移りしてしまう。取り敢えず、山本タカト画集「ネクロ・ファンタスマゴリア」は欲しいなぁ・・・と思ったり。

アマゾンを始めとしてオンラインショップ全盛の昨今、加えて出版業界も売れ行き不振で本を読む人口自体の激減が叫ばれる時代にあってやはり自分は「書店で本を探す」楽しみは絶対に放棄したくないと思う。自分にとって「読書」という行為は「本を探しに行く」ところから始まっているのだから。

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