I Don't Care About You !

ニヒリズムとナルシズムの狭間で


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2012/04/20 / 02:09

最近は何かと忙しくて、映画を見に行っている暇すらない。困ったものだ。

sundance kid
古沢利夫「明日に向って撃て!―ハリウッドが認めた!ぼくは日本一の洋画宣伝マン」

読了。

粗筋は、

・・・「猿の惑星」「フレンチ・コネクション」「エイリアン」「ダイ・ハード」「タイタニック」…手がけた作品は747本。洋画の宣伝マンとして、世界中でただひとり「スター・ウォーズ」全エピソードの宣伝・配給を担当し、ジョージ・ルーカス監督からの信頼も厚い著者がはじめて語る、洋画黄金期の貴重な記録集。・・・・

というもの。

筆者が関わった、表紙に写っているポスターの作品を中心に、映画の裏話等、現場ならではの貴重な、且つ面白い話が満載で、映画が好きな人であれば・・・・って映画が嫌いな人、という人種に遭遇したことが無いのだが・・・間違いなく楽しめる内容になっている。わざわざ足繁く映画館に通ったりしないよ、というTV&DVD中心の人にでも理解できる大ヒット作が中心になってるので、誰でも入っていけるのがミソ。個人的には「トラ!トラ!トラ!」の黒沢明解任騒動、「フレンチ・コネクション」そしてサム・ペキンパーに関する記述がとても面白かった。

そして本書、映画の話のみならず、ビジネス書としての側面も持っている。監督、スタッフ、役者、宣伝担当者etc.etc.自分達が扱っている「商品」についてどれだけ深く掘り下げて自分なりの答え、或いは説明手段を持っている事が如何に大切であるか。これは仕事をしている業界が何処であろうが、変わらない。筆者は言う。

「僕は若い連中に自分の知識、体験から得た知恵を出し惜しみしたことはありません。ただ彼等に学ぶ気があるのかどうか、最近はそんな疑問がちらっと頭をかすめるのも事実です。」

言われた事「だけ」しかできない。もっと自分で枝葉を出して考えようと、先行的に行動しようとしない。支持されるまで、突っ立っている。それ以前の問題として、ちゃんと人の目を見て挨拶が出来ない。客が来ればいちおう湯茶の接待くらいはできるが、コーヒーメーカーの周辺が汚れていても自分から拭こうとは絶対にしない。

こんな事を言っていると、口煩いおやじのように思われそうだが、実際、社会に出て仕事をして、生活の糧を得るってそういう事だろ・・・などと思いつつ、まだまだ自分など「途上」なのだな、と思い出させてくれる一冊でもある。

最後に、ポール・ニューマンが「明日に向かって撃て!」について語った言葉。

「この映画が色褪せないのは、映画を作ることの喜びが画面に出ているからだ。映画って喜びなんだよ。脚本家から俳優まで仲間意識が伝染しないとだめなんだ。あの時、我々は何とも楽しかった。」

音楽も然り。ロックにしてもパンク/ハードコアにしてもスラッシュにしても、新しい波が勃興する時にあるのは「俺達が(シーンを)作っているんだ」という仲間意識と喜びである。そういう喜びを一生のうちで自分は幾つ経験できるだろう、とふと考える。


至極の名曲「雨にぬれても」




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