I Don't Care About You !

ニヒリズムとナルシズムの狭間で


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2011/07/28 / 02:03

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山口芳弘「蒼志馬博士の不可思議な犯罪」、実質2日で読了。普段はゴキブリホイホイの中を這うカタツムリのように遅読の俺からすれば光子ロケットのような速さである。まぁそれだけ話が面白く、且つ読みやすい文体であった、という事なのだろうが。

話の粗筋は・・・

昭和28年の横浜。まだ本牧に米軍住宅だのPXだのがあり進駐軍がブイブイいわせていた時代・・・「私」(殿島)の弁護士事務所の隣家に住む少女・綾子が失踪。そして時を同じくして「蒼志馬博士」と名乗る怪人物から米軍に宛てて「日本から出ていかなければ私の開発した兵器で殺害する」旨の脅迫状が届き、不可思議な態様の死体が転がる。その殺人兵器の謎に挑むのは「雲上都市の大冒険」で御馴染み、眉目秀麗で白のスーツと帽子を常用する行動派探偵・荒城と学ラン姿で左手に付替え可能な多機能義手を装着する頭脳派探偵・真野原

・・・というもの。

一応ジャンルとしては「本格ミステリ」の枠内なのだろうが、読後の感触は江戸川乱歩の少年探偵団もの・・・・ギミック満載の「青銅の魔人」「宇宙怪人」という類の作品を大人の目線で再構築したかのような冒険活劇探偵譚、である。其処に、実際、旧軍が研究していた秘密兵器、そして暗躍するソ連と思しき影といった「小さなリアリティ」を盛り込むことによって面白味が一層増した。第3話「洗脳兵器の謎」における小説的手法も非常に面白い。

余談だが、彼方此方で本書のレヴュー、特にあまりいい評価を書いていないものを見ていて自称「本格ミステリ・ファン」の持つ変な選民意識には思わず笑ってしまった。それって俺に言わせれば、音楽なんて聞いてノッて楽しければ・・・字面の通り「音を『楽しむ』」のが主目的なのに、ジャズ喫茶みたいなところで苦虫噛潰したような顔で音を聴き屁理屈をこね回し、とどのつまりは自分が如何にジャズを聴きこんでいるか、という自慢をしているオヤジ共と一緒ではないか、と思う。そんな狭いジャンルの中で虚勢張っても誰も褒めちゃぁくれない。

で、結局何が言いたいかというとこの日記のタイトルなわけで、真野原はスーツケースのなかに「ウォシュレット義手」を入れて持ち歩いているに違いない。

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