I Don't Care About You !

ニヒリズムとナルシズムの狭間で

2014/09/30 / 22:51

何事にも「絶対」は無い・・・と言われるが・・・本当だろうか。

自分は外国で暮らしたことが無いから、これはあくまでも自分の想像でしかないのだが、例えばキリスト教徒やイスラム教徒、ユダヤ教徒といった所謂「一神教」を信仰する人たちに「貴方にとって『絶対』なものとは何か」と尋ねたらかなりの確率で「神」という言葉が返ってくるのではないか・・・と思う。果たしてその「神」と呼ばれる存在が自分に幸運を運んでくるか、それとも災厄をもたらすか・・・はあくまでも別問題であるのだろうが。

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中村文則「掏摸」

読了。

全く知らない作家だが、神保町「東京堂書店」3階の「ノワール小説特選コーナー」に平積みされていたこと、そして帯に印刷された「デヴィッド・グディス」の文字に踊らされて購入。失礼ながら、あまり期待はしていなかったのだがこれが存外に面白かった。

話の内容は・・・
東京を仕事場にする天才スリ師。彼のターゲットはわかりやすい裕福者たち。ある日、彼は「最悪」の男と再会する。男の名は木崎―かつて一度だけ、仕事を共にしたことのある、闇社会に生きる男。木崎はある仕事を依頼してきた。「これから三つの仕事をこなせ。失敗すれば、お前を殺す。もし逃げれば…最近、お前が親しくしている子供を殺す」その瞬間、木崎は彼にとって、絶対的な運命の支配者となった
・・・というもの。

2時間もあれば読めてしまうので長編というよりは中編といったところか。主人公を始めとして、その周りの人物、特に「子供と女」そして元彼女と思しき女の書き込みが甘い。行動の動機がいちいち不明瞭だ。おまけに主人公が一人称では「僕」を使っていながら人に話しかけるときは「俺」になっているのも引っかかる。普通、逆ではないだろうか。あと基本的に俺自身が、一人称を「僕」を書く小説が嫌いだ、ということもあるのだが。

では、そんなマイナス要因を抑えて何が「面白かった」のか。それは、主人公に仕事を依頼する「木崎」という男の存在である。この小説、本当の主人公は天才的掏摸の「僕」ではなく、木崎ではないかとすら思える。セルジオ・コルブッチのカルト・ウェスタン「殺しが静かにやってくる」で本当の主人公は聾唖でありながらモーゼル拳銃の早撃ちを得意とする正義の味方「サイレンス」でなく、罪とがもない街の人たち(モルモン教徒)を、そしてラストシーンで主人公のサイレンスを射殺してしまう酷薄な人種差別主義者「リコ」(クラウス・キンスキー)であるのと同様に。

木崎が体現するもの。それは「絶対悪」である。世の中には「此奴と関わったばかりに俺の人生は台無しだ」と言わしめるような奴がいる。その究極的な存在が木崎である。つまり此奴と動線が交差してしまった奴は否応なしに生殺与奪を握られてしまう。映画化もされたコーマック・マッカーシー「血と暴力の国」(映画名「ノー・カントリー」)における殺し屋アントン・シュガーのように。

木崎は、「僕」を含めた3人組に仕事を依頼するため初めて顔を合わせた際にこう言う。

「俺に会っちゃったなぁ」

この時点で既に「僕」の運命は決まっていたのだ。仕事に際して「僕」達が隠れ蓑とする「中国人強盗団」について木崎はサラリと言う。

「その強盗団はすでに新宿のある人間達によって殺され、骨すら残っていない」

また後半でも

「・・・は消えたよ。跡形もない。正確に言えば歯だけ残っている。身体は焼いて骨も焼いて白い粉末になった。歯は東京湾のどこかに散らばっているだろう」

利用価値が無くなれば、いとも簡単に「消されて」しまう。

続けて木脇は言う

「失敗したらお前は死ぬ。理不尽と思うだろうが、俺に目をつけられるというのは、そういうことなんだよ。」
「他人の人生を机の上で規定していく。他人の上にそうやって君臨することは、神に似ていると思わんか?」

作者は本書の執筆に際して旧約聖書を読み、「古代の神話における絶対的な存在/運命の下で働く個人」という関係に注目した、と言っている。しかし作品として現出したのは、神というには余りに禍々しい現実味を帯びた世界だった。

木崎と、ほとんど同じ発言をしていた人間がいる。埼玉県で発生した愛犬家連続殺人事件の被疑者・関根元である。

「人間の死は、生まれた時から決まっていると思っている奴もいるが、違う。
 それはこの関根元が決めるんだ。俺が今日死ぬと言えば、そいつは死ぬ。
 明日だといえば、明日死ぬ。間違いなく そうなる。
 何しろ、俺は神の伝令を受けて動いているんだ」

「死体がなければただの行方不明だ。証拠があるなら出してみろ。俺に勝てる奴はどこにもいない」

旧約聖書のヤーウェを思い描いて書かれた作品が、現実世界での猟奇殺人事件と重なる。まさに「事実は小説よりも奇なり」である。前に述べた通り、この小説の肝は「絶対悪」の体現者たる木崎の存在であり、それに絡めとられて破滅していく(消えていく)人間の存在である。そういう点に気付けば、ラストで「僕」による起死回生の害逆転劇などあろうはずかない、と予想はつく。アマゾン等のレヴューで低評価をつけている連中は基本的にこの「絶対悪」という概念を全く理解していないのだろう。

そして仮にもし俺が「僕」の立場だったらどうするか。いずれ殺されると分かっているなら躊躇なく海外に高飛びするか、それが出来ないなら最後の場面で自分は死んでも木崎だけは倒す覚悟で臨むだろう。


というわけで本書。まぁ興味のある人は読んでみてくださいな、と。未読の方は併せてコーマック・マッカーシー「血と暴力の国」もどうぞ。

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2014/09/29 / 01:22

最近は朝夕めっきり涼しくなり、秋本番というべき気候になってきた。

秋と言えば、一般的には芸術の秋、読書の秋、食欲の秋なのだろうが、もう一つ忘れちゃいけない秋がある。"Ice Pick" である。

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というわけで毎年恒例、秋のスキンヘッド・イヴェント「ICE PICK 14」を見てきた。昨年はアメリカのネオナチ/ホワイト・パワー系バンド、BOUND FOR GLORY が有色人種の国をツアーする、という目玉があったが今年は何といっても 鐡槌/櫻花 のスプリット・シングル、レコ発である。音源に収録されているのはライヴではすでに御馴染の曲だがやはりスタジオ録音で作品として世に出るのは聞き手としてもギアが上る。

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というわけで珍しく開演前からアースダムに入る。出演バンドと順番は写真の通り。GRUESOMEを見るのは10年ぶりくらいだろうか。AGGROKNUCKLEは昨年も出演していたのが此方の会場入りが遅くて見逃していたので、実際にライヴを見るのは・・・アイスピック08以来・・・か。そしてCRIKEY CREWは初見。という初めて&超久しぶりなバンドが半分を占める中、AGGROKNUCLEのステージは圧巻だった。バンドが登っていく勢いがひしひしと伝わってくる。"One Voice" 時代のAGNOSTIC FRONTを彷彿とさせるタフでジョックな音とステージングは本当にカッコ良かった。実家に、昔買ったAGGROKNUCKLE のTシャツがあるので今度帰った時には持って来ようと思った次第。

トリ前、櫻花。毎度のように書いているが、櫻花のライヴをアイスピック以外で見たことが無い。裏を返せば、櫻花のライヴを見ると「今年もアイスピックに来たなぁ!」と思う。演奏曲は御馴染みのものなのだが、やはりこれらを聞き、漸く音源化された「婆裟羅」を、そして〆の「不動魂」を叫び、歌うことはとても楽しい。

トリは鐡槌。27日はVo.田中昭二さんの誕生日という事で会場も盛り上がりまくり。自分は中段くらいで見ていたのだが大暴れの渦が中段後まで拡大して凄い状況になっていた。「日本狼」を皮切りに今回音源化された「陰獣」を加えて全7曲(だっけ?)「儚き花よ」の前で「今日はもうアンコールやらないから、次の曲で満足して帰ってね」とMCしたのに当然の如くアンコールが掛かり「俺がさっき言ったこと聞いてた?面倒くさい奴らだなぁ」と苦笑しながらもアンコールに答えて「雷鳴」をやってくれるのは(ほぼ毎年、そういう展開なのだけど‐笑)とてもうれしい。

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そんなこんなで今年も大満足のアイスピックだった。しかし今年は恒例の「ICE PICK」Tシャツが売っていなかったな。あと流通のミスでレコ発なのに肝心のCDが物販にないという展開にもバンドの皆さん、苦笑していた。自分は鐡槌のムカデT(黒字に紺、という渋い配色!)を購入して帰宅。このデザイン、パーカーとロンTは持っているのだが半袖を買うのは初めてだったりする。

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2014/09/24 / 01:04

現在、銀座「ヴァニラ画廊」にて開催中の沙村弘明×森馨展覧会「ティルガング」の初日にお邪魔してきた。

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このお二方による展示は以前にも「蹂躙史エピトマイザ」のタイトルで行われていた。その時のコンセプトは「ある幻想の娼館」で架空の街にある、片目や片腕等が欠損した異形の美少女が集められた娼館での折檻の場面を描いたものだったが、今回の「ティルガング」は「ある栄華を誇った王朝が革命によって崩壊し、その王家の血を引く者たちが拷問、虐殺される」という世界を描いている・・・らしい。

今回は会場内のレイアウトも含め前回とはガラッと変わった西欧風のつくりとなっておりグレゴリオ聖歌のようなBGMが流れる場内は雰囲気もいい感じに決まっており「HOOTERS」で昼飯を食った直後に会場入りした俺はあまりの落差に驚いてしまった。作品もこれまで以上にキレがあり、王朝の貴族として何不自由ない暮らしをしていた2人の少女・・・しかしこの王朝もパンフの絵を見ればわかる通り、串刺し等の残虐な刑罰を人々に与えていたわけで、それが今度は自分達の身に降りかかってきた恐怖が表情によく表れている。特に「母の解縛」という作品を見るに至って、会場内の温度はかなり涼しいにもかかわらず、ジワッと脂汗が頭皮から顔に伝って来るのがよくわかった。

自分が沙村作品の大ファンだということもあるのだろうが、この画力でこんな凄惨な絵を描かれたら本当にもう平伏すしかない。背景の書き込みも含め、完全に「一枚の絵画/美術作品」である。初日なのに既に原画に売約済みの印が貼られているのも人気の高さを示している。

因みに会場内に下げられていた旧王朝時代の紋章が何かに似ているな・・・と思ったらコレだった。

Judas logo

そんなわけで、まだまだ始まったばかりの本展示。是非是非、御自分の目で見て証人となっていただきたい所存。会期中、余裕があれば自分ももう一度、見に行きたい。

因みにタイトルの「ティルガング(tilgung)」とはドイツ語で「償却、完済、弁済」を意味するらしい。

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2014/09/24 / 00:32

休みの日は、基本的に一人で居たい。

当然、ライヴは見に行くし誘われれば出ていくのだけど、一人で居ることが昔から好きである。休みの日は緊急の呼び出しがない限り、できるだけ職場の近くには居たくないし、職場の人間とも顔を合わせたくない。

だから最近、週末はホテルに泊まっていることが多くなった。とは言え、筒井康隆「にぎやかな未来」ではないが、現代社会においてなかなか「静寂」なんてモノには出会えない。せっかく金払ってホテルに宿泊していてもクソみたいなリーマンの研修だの中国人団体客だの、いつまでも部屋や廊下でテンション上げてギャーギャー騒いでる田舎のバカファミリーなんて連中が跳梁跋扈しているからだ。これはホテルのランクとは関係なく、帝国ホテルやリッツ・カールトンみたいなお高いところに泊まってもそういう「金を持ってるだけしか取り柄のない奴等」は必ずいるということだ。

そう考えられると都内で喧騒から逃れられる場所、は限られてくる。自分は、海が好きなので基本的に水辺に居られればメンタルはかなり落ち着いた状態に保つことができる。故に、平日休みが取れたときは時々、葛西海浜公園から水上バスに乗り両国または浅草(二天門)までの約1時間半~1時間45分、海風に吹かれているのがたいそう気に入っている。尤も、前回のようにゲリラ豪雨に見舞われたり、禁煙デッキでタバコ吸ってるクソオヤジを〆たりというクソみたいな場合もあるにはあるのだが、今回はゆったりできた。

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まさに「メトロポリス・TOKYO」

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葛西で大観覧車に乗っていて最高点付近でゴンドラが止まっていることに気付く。高さにしてビル45階相当である。アクション映画のヒーローのように鉄骨を伝って降りることを考えていた矢先、動き始めてほっと一息。

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秋晴れである。

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ゲートブリッジのデザインは何時見ても素晴らしい。

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埠頭や港に林立する巨大なクレーンを見るのが子供の頃から大好きだった。

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高校生の頃、「スーパーロックフェス」(だっけ?)でDIOやSCORPIONS、ANVILなんかが来日した時、俺たちは「会場のお台場って何処にあるんだ?どうやって行けばいいんだ?!」と言っていたものだが、それから数十年後、こんなに高層ビルが立ち並ぶ街になるとはだれも想像していなかっただろう。

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おきまり、のレインボーブリッジ。やはり橋ってのは、船に乗って水上から見た方がその美しさがよくわかる。

この後、両国で船を降りて湯島のデリーで晩飯。


番外編。
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靖国神社の遊就館へ行こうとたまたま通りかかったら本日の出し物はこれだった。

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2014/09/23 / 22:39

先週は3連休潰して仕事だったので、今週は月曜に代休をとって週末4連休。「よく遊び、程々に働け」である。

そして当然、休みになったらカレーを食べに行くのである。

先ずは恒例となっている(?)「今週のデリー」から。

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ミッドタウン店先週までのウィークリーカレー「ナッツチキン」とコルマポーク。正体は「バターチキンのナッツと野菜を加えたもの」なのだが使う材料やスパイスが微妙に違っただけで料理名も変わるインド料理なので予想通りというか想定の範囲内。マイルド&クリーミー。しかし「アーンドラ・キッチン」のココナッツ・ライスと同様、ナッツが加わるだけで食感は劇的に変化するから面白い。

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そして此方がミッドタウン店「今週の」ウィークリーカレー「ハリアリ・マトン・キーマ」をドライカレーのヴェリ・ホットに合わせてみた。以前も書いたようにあまりキーマは食べないのだが、これは非常に美味しい。ほうれん草とミントをベースにしたキーマなのだが、個人的に苦手なキーマの胸焼け感がなく、爽やかなミントの風味が後に残るのがとてもいい。どんどんスプーンが動く。最近食べたウィークリー・カレーの中では一番印象に残るカレーになるかもしれない。

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これは月曜の夜、久しぶりに足を向けた湯島(上野)本店でオーダーしたグレート・ヴァリュー・コース。サラダ、ラッサムスープ、タンドーリ・チキンティッカ、カレー&ライス、飲み物と続くお得なコースメニュー。

今回はコルマポークのヴェリ・ホット、そしていつもは最初の方に出てくるラッサムをライス&カレーと同時に提供していただき、最初にラッサム・ライスを作ってからスワミ・シェフの茄子ピクルスを盛ってコルマポークと食べてみた。

因みに、辛いのが苦手な人は別口でマンゴーシロップ抜きのダヒ(ヨーグルト)をオーダーして、最初にダヒライスを作ってからカシミールを食べれば辛さが緩和される。

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次は、御茶ノ水の有名店「エチオピア」のソラシティ支店。此処に来るといつもタイ料理「サイアム・セラドン」なのだがちょっと覗いてみたら「エチオピア」が珍しく空いているのでイン。基本的にこの店で食べるものは決まっていて、ビーフカレーの辛さ70倍(ライス少な目)、豆のサラダ、チャイである。駿河台下の本店と変わらぬ美味さ。やはり神田といえば此処と「共栄堂」「トプカ」は外せない。ハッキリ言って「曼荼羅」よりも遥かに自分好みの味である。

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そして此方。銀座・・・というか8丁目は殆ど新橋だ・・・「HOOTERS」の昼メニュー、グリル・ステーキ・プレート。これにソフトドリンクの飲み放題が付く。肉!野菜!ポテト!な高カロリー・ジャンクフード。たまにこういうものが無性に食べたくなる。平日の昼なのだが客の入りはポツポツ。クソみたいに群れて下卑た笑い声をまき散らすサラメシと一緒にならず本当に良かった。

此方、番外編。土曜の夜はアースダムに NECROPHILE と DEADLY SPWN のライヴを見に行ったのだが、その帰りに人形町のシディークへ。投宿していたのがこの界隈なのだが、ライヴの後で移動経路から大きく外れたアジャンタに寄り道する気力がなかったので安易に近場に入ったらやっぱり駄目だった。

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何の個性も特徴も主張もないサグ・マトンとターメリック・ライス、温くて薄くてクソ不味い「アイス」マサラチャイ。きっと界隈の「ランチのテイクアウトでバターチキンとナン!」というハナクソランチOLやリーマンがメインの客層なのだろうが、日本人の舌も肥えてきてるってことを、この手のチェーン店はそろそろ認識した方がいいんじゃないの、と思う。

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2014/09/20 / 02:23

最近聞いた音源など。

考えてみるとこのネタで日記を書くのは久しぶりな気がする。

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BULLET "Storm Of Blades" CD

スウェーデンのBULLET、アルバムとしては通算5作目。基本的に1st から変わらない KROKUS型のハード・ロック。ACCEPTやAC/DC というよりKROKUS というのが実にイイ(笑)エッジが効いてガンガン前に来る音なのだけど、どこかポップで覚えやすい曲に乗るカミソリ・ヴォーカル。ファッション(のダサさ)も相俟って「ヨーロッパのB級メタル臭」がプンプンするところが堪らない。もっと売れてもいいバンドだと思うのだけどねぇ。因みにこの手はランニングとか筋トレするときに聞いてるとかなりツボにはまる。

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VELVET WORM "ゴキブリ野郎と赤いヘドロ" CD

東京レディース・ハードコアの2枚目。前作(半分くらいは DEAD SNAKE C'MON!時代の曲)も傑作だったが、それを軽く上回る出来。MOTORHEAD + PLASMATICS という表現が嫌味や提灯記事ではなく本当にしっくりくる。怒りのヴォルテージ、マキシマム!なVo.もまた、よし。

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SIN ORDEN , CRUCIAL SECTION "Wake Up And Fight" CD

先日、アツいライヴをぶちかましてくれたアメリカのSIN ORDEN と日本のCRUCIAL SECTION のスプリット盤。クルーシャルは "Standing On The Front Line" からの流れをくむ曲調。以前も書いたが、歌詞を日本語にしてからの方がよりパワーアップしたような気がする。速いだけでなく2分弱の短い曲の中でしっかりした展開とキャッチーなサビがあるのがまたカッコいい。

SIN ORDEN はCRUDOSを更にスピードアップしたファスト・コア一歩手前のショート&ファストな曲にヒステリックに叫ぶVoが乗る。ぶっ通して聞いていると、またあのライヴが脳裏によみがえってくる。

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2014/09/19 / 23:22

1週間ぶりで出張から戻ってきた。

出張とはいっても、場所は都内なのだが仕事中は正味3泊4日、職場の施設から出られない缶詰め状態だったのでそれなりに疲労した。疲れた時にはやはり美味いものを喰いに行くに限る。

今回の訪問先は、吉祥寺のラオス/タイ料理店「ランサーン」。訪れたのは10年ぶりくらいであろうか・・・この「ランサーン」は、初めてタイ料理の辛さと美味さの洗礼をしてくれた店なので感慨深い。昔々、今ほど辛さに耐性がなかったころ、同行者と共に此処のネームだのソムタムだのを食し、翌朝、便器が真っ赤になったのは良い思い出である。

そんなわけで仕事が始まる前の先週土曜日、そして仕事が完パケした昨日、金曜夜と2回訪問。金曜は仕事の後の打ち上げが職場では行われていたのだが、チェーンの居酒屋メニューなんぞに何千円も出すくらいなら、自分の食いたいものに金をかけた方が遥かに良い。

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カオジャオ・ムーサップ(豚肉入りオムレツ)

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ヤム・ムー(豚肉の辛いサラダ)

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クンチェー・ナンプラー(生海老の辛味噌添え)

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ゲーンペッ・ガーイ(鶏肉のレッドカレー)

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ルークチントー (海老の擂り身さつま揚げ)

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クイッティオ・ヘーン (汁なし米麺)

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ゲーン・パネン・ヌァ (牛肉のレッドカレー炒め)

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デザートにドリアンのアイス。

クィッティオ・ヘーンを食べるのは久しぶりなので調子に乗ってどんどん赤唐辛子とナンプラーを足していったら涙が出るくらい辛くて美味いレベルに達してしまった。唐辛子とパクチーまみれ。

美味礼賛。

あと、おまけ。

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タイカレーの缶詰でヒットを飛ばした「いなば」が今度は菓子メーカーのカバヤとタッグを組んでプリッツを出した。しかしこれが実に美味い。そして辛い。個人的にはもう少し塩分控えめな方が好みだが、ちゃんとグリーンとイエローの旨味が生きているのがミソ。

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2014/09/13 / 01:36

現実社会で起きる事件は、小説のような複雑な「プロット」など無いことが大半である。

例えば、ロス・マクドナルドが描く「家庭の悲劇」や、チャンドラー作品のように複雑で入り組んだ人間関係、事件背景といったものは現実社会ではまず、存在しない。マクベインの「87分署」が面白い理由は、実際に警察が行っている聞き込みによる裏取りや証拠固めといった手法と「シンプルなプロット」にあるのではないか、と思う。そう考えるとハードボイルドの始祖たるダシール・ハメットの作品もプロットに関してはシンプルだったりするわけだ。

そんなわけで、

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ダニエル・フリードマン「もう年はとれない」

読了。

主人公は、かつてメンフィス警察において「ダーティ・ハリー」や「マイク・ハマー」ばりの荒っぽい捜査手法で被疑者を10人以上あの世に送ってきた「伝説の名刑事」バック・シャッツ。ユダヤ人。現在は御年87才(作中で88才になる)の「超」後期高齢者。

話はシャッツが戦友の死を看取りに行った際、かつてナチの収容所で彼らを虐待したナチ野郎・・・戦争で死んだと思われていた憎きナチ野郎が生きている、それも逃走の際に金塊を持ち出したらしい、という話を聞かされ初めは全く乗り気でなかったシャッツだが、戦友は金塊のことをシャッツ以外の人間にも話しており、周辺がにわかにきな臭くなってくる。そこで殺人事件が起こり・・・・というあらすじ。

既に警察を辞めて数十年。認知症の初期症状か時々記憶があやふやになってしまうため常に「記録帳」を持ち歩き、パンチを繰り出そうにもヨボヨボでどうしようもない老齢になりながらも、ラッキーストライクを所構わず吸いまくり、私物の357マグナムを持ち歩き、下品で強烈な皮肉を吐きまくる(イズ・コック・・・ユダヤちんぽ、には笑った)シャッツと、彼を手助けするNY大学に在籍する孫のテキーラが次第に事件の核心に迫っていく姿・・・というか事件の方から彼らに近寄ってくるわけだが・・・はかなり面白い。

実質、関係者数人から話を聞く以外、捜査らしいことは何一つやっちゃいないのだが(当然、もうバッジを持っていないシャッツは「一市民」でしかない)、明らかに違法な且つ強引な手法は、冒頭に書いたハリー・キャラハンやマイク・ハマーが現代に甦って来たかのようで実に楽しい。

ハッキリ言って、誰が被疑者であるかは半分まで読まずとも見えてくるし、クライマックスのシーンも簡単に予想はつく。冒頭に書いた通り、プロットがシンプルなので登場人物を消去法で消していってもいい。しかしそんなことは関係なく、面白い。老齢をもともせず毒を吐きまくるシャッツの姿にネルソン・デミルでなくとも「87歳になったらバック・シャッツのようでありたい」と思うだろう。また、妻であるローズと互いに寄り添うように生きている心温まる描写も花を添えている。

アメリカでは続刊が出ているそうだが、ぜひ日本でも訳出していただきたいものである。

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2014/09/08 / 21:49

9月6日。来日したアメリカはシカゴのチカーノ・ハードコア SIN ORDEN と日本の CRUCIAL SECTION とのツアー初日、久しぶりに大久保アースダムに行ってきた。

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神谷町ニルヴァナムで飯食ってからだったので、入ったのはVIVISICKが始まる少し前。此処からCRUCIAL, SIN ORDEN と続く怒涛の3連発は本当にカッコよかった。

アメリカのSIN ORDEN(SIN DIOSと間違えないように!)、動画サイトで少しだけ予習をして行ったがほぼ予備知識ゼロの状態で観戦。しかしぶっ飛びのカッコよさ。R.D.P.のゴルドを超えるような巨漢Vo.が動き回り、シャウトする。曲も "Short, Fast & Furious" というアツいハードコアで予備知識がなくとも燃える。途中、客席に降りてきたVo.がスリップしてコケたのち、MCで「俺、倒れたら起き上がれないからな、滑るのは危ないよ」と言っていて、それに反応して客席で「(こけたVoを抱えて立たせよとしたら)アミーゴの重さ、半端なかった!」と話してるお客がいて大いに笑った。

そんな枝葉な話は置いといて、個人的には90年代に見た LOS CRUDOS と並ぶかそれを超えるアツいライヴは本当に感動した。アンコールでBAD BRAINS "Right Brigade" のカヴァーをやったのだが、前方にいた外人のお客さんの暴れっぷりは凄かった。2回目のアンコールでは持ち歌を全部使い果たしたのかセットリストの1曲目を再演してステージを降りて行った。

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本当に見に行ってよかったと思える公演だった。こういう経験は1年に何度もあるもんじゃない。終演後、隣のミニストップ軒下で雨宿りしてたVoに「日本に来てくれてありがとう。とても感度した!」と伝え握手して帰宅。

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2014/09/08 / 21:26

9月5日は、誕生日だった。

とは言え、何があろうが基本的に休日のライフスタイルは変わらないワタクシ。美味い物食べて楽しく過ごすのは毎度の如し。

そんなわけで金曜は、「デリー」でバルワベーガン・ライスを食べようと画策していたのだが人身事故と踏切故障の影響で電車が遅れに遅れ、ラストオーダーの時間に間に合わない公算が大となったので河岸を変えて御徒町の「アーンドラ・キッチン」へ足を向けるも満席。本当にもう南インド料理屋に来てバターチキンとナン食うような奴らのおかげで此方のハッピーアワーは台無しだ。

結局、行き着いたのは銀座1丁目「アーンドラ・ダイニング」。どうせ週末は晴海のホテルで連泊なので銀座はかえって都合がいい。

そして御注文は・・・・

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プリンジャル・サラダ 。揚げ茄子のソルティヨーグルトかけ。サラダというよりは完全にスターター・スナック感覚。クリーミーなヨーグルトが美味。

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ベシー・ベレー・バース。スパイスをブーストアップしたサンバルライス、という感じ。「いつもたくさん召し上がるのでシェフさんが大盛りにしてくれました」とフロア・スタッフ。ダバインディアの頃から「よく食べる人」と記憶されているらしいのでビリヤニにしろ何にしろ、いつも大盛りで出してくださるのはとてもうれしい。

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メティ・マトン ・カレー。メティとはフェヌグリークというハーブ/香辛料のこと。非常に濃厚なマトンの旨みとスパイスの薫り高い逸品。これを上記ライスと合わせて食べるとまさにカレイドスコープなスパイスワールド。

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そして明けて土曜の昼は「デリー」ミッドタウン店で週替わりカレーのチキン・ハイデラバーディとインドの相掛け。「ハイデラバーディ」とつくだけあってじわっと辛くて美味い。

日曜夕方。

四谷アウトブレイクで行われたストリップ、緊縛、コミックバンド共演の楽しい企画ライヴへ。その前に「しんみち通り」のタイ料理店「稲草園」へ。かつて曙橋在住時代、足繁く通った店で未だに覚えていてもらえるのはとてもうれしい。

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久しぶりに足を向けたのだが、カイヤッサイの味は昔のまま。ただし俺の前に大量注文入れた客(中国人グループ)が居てカイヤッサイが出るまで30分待たされ、もう一品オーダーしたセンヤイパッシーユは結局、開演時間に間に合わなくなるので食べられず仕舞いだった。

因みに、その後「アウトブレイク」会場で売られていた肉まんが美味すぎて驚いた。コンビニ等売っている挽肉を入れてごまかした安っぽい肉まんではなく、昔々、新宿西口、小田急ハルク8階に入っていた中華料理店「豪華」(豪華飯店)で売っていた具だくさんで肉団子のように密度の濃い、きっちりと調理した肉が入っている「中華まん」を彷彿とさせる味でとても懐かしかった。「豪華」の社長と新宿に事務所があった俺の父親が友人だったせいで、子供の頃は「ハレの日」というとブレザー着せられて「豪華」で飯、という味の原体験があるだけに、な。

ライヴ終わって23時過ぎ、職場近所の台湾料理店で食べた豚肉の胡麻焼き定食なのだが、奥にあるメインより、手前にある鳥唐揚げの方が量が多い。俺の手拳大の唐揚げが三つ。まさにアイアンフィスト。

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しかし最近、この手のバカ盛り台湾料理店が増えた。

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