I Don't Care About You !

ニヒリズムとナルシズムの狭間で

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2010/12/31 / 14:42

大晦日。
一応、世間一般のように今年の総括を・・・などと殊勝なことを考えてみるのだが基本的に物心ついてからというもの、自分の生き方だの信条だのといったものはテンプレート化しているので昨年の日記を日付だけ変えて転載。

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2010年も、あと一日で終わりだ。今年を振り返ってみると、嫌な思い出というのが殆ど・・・いや、一切無い。仕事、身体(健康)、魂(精神)のそれぞれにおいて非常に前向きに取り組めた一年だった。とはいえ俺は自分が選択し、判断し、そして決断した事象については、例えそれがどんな結果になろうと後悔しない事を信条としているので、基本的には毎年「今年もいい一年だったな」という感想しか無いのだが。

そんな中で特に心に残った事はというと・・・
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いつもであれば基本、出不精である俺が今年は例え2か月に1度くらいの割であっても2、3、4泊と日程をやりくりして京都へ行っていたな、と思う。実際、毎月の仕事の日程が出ると「よし、ひと段落したら旅程組もうか」と考えていた。お陰様で、平岩弓枝の時代小説「御宿かわせみ」の中で、事件が解決すると東吾が狸穴(港区麻布・ロシア大使館の辺り)から、るいに会うため「かわせみ」のある大川端・永代橋付近(中央区・茅場町~新川の外れ)まで「糸が切れた凧のように」走っていく・・・と描写されているその気持ちが理解できるようになってしまった。

まぁ基本的には先のパラグラフに書いた通り、今年も充実した年だったわけだが、その加減でいえば昨年の充実度を4~5馬身引き離すくらいの差があるわけで、来年は更に素晴らしい年になるように・・・ではなくて、素晴らしい年にするように精進・・・などするつもりは毛頭ないが、今の調子で進んでいきたいと思う。

$I Don't Care About You!


というわけで、2010年〆の1枚は SIEGE "Drop Dead"。ハードコアという音楽が好きであれば間違いなく通過している筈の基本にして名盤、そして究極。近年、漸く正規再発になったはいいがアナログ盤のみ、それもプレスが変わるたびに1曲、2曲と未発表曲を追加してくるレーベル(Deep Six)の商魂には腹が立つが、基本的には此処に収録されている僅か9曲でシーンを塗り替えてしまったボストンの怪物である。時代や世相がどう変わろうが、そしてどんなに年齢を重ねようが、こういうガッツ溢れるアツさを身体と心に宿して生きたい、と思う。



今年一年、お世話になった方々、行動を共にしてくださった方々、本当にありがとうございます。来年は今年以上に、皆様に幸福が訪れることを祈っております。

良いお年を!!!
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2010/12/31 / 01:57

$I Don't Care About You!

昨夜は、BUCK-TICK "Razzle Dazzle ツアー・ファイナル" を見に武道館へ行っていた。ライヴを見たのは初めてだったのだが、非常に完成度の高いステージを堪能することができ、約2時間半の長丁場がアッという間に大団円になってしまった。歌と演奏の上手さ、その中でもとりわけ、ドラムとベースのずっしりとしたリズムとそれをキープし続けるいぶし銀のような上手さに唸る。

演奏曲は新作"Razzle Dazzle"中心・・・というか全曲やったな・・・なのだが、以前見せてもらった "13階は月光" ツアーのDVDが「完成された一編の物語を演ずるバンドを鑑賞する」という雰囲気だったのだが今回は、それに観客参加とダンサブルなリズムという要素を加えてさながら、ムーランルージュのようなキャバレーの箱バンが演奏している前で客が踊ってる、という印象を受けた。最後を "Diabolo" で〆るの乙な構成だったと思う。あとは大好きな "Bolero" "羽虫" "月下麗人" が生で見聞きできて本当に良かったし、へヴィ級のサイバー・インダストリアル・アレンジが施された初期の "Iconoclasm" もいい意味で驚きだった。しかし、数度に渡って繰り出される

「ぜんきゅっ!」(≒Thank you!)

には大受けしてしまった。何か・・・あったんだろうか。

BUCK-TICKのライヴに前後して、浅草「花やしき」行ったり神保町の古本屋巡りしたり、東京タワー(&蝋人形館)行ったり、或いは上野~秋葉原界隈~神田明神行ったり、その合間にカレー店まわりしたり、どぜう食べに行ったり・・・と久しぶりに東京観光の「王道」をやったのだが非常に充実した、そして楽しい3日間だった。一緒に古本屋巡りが出来るのは本当にうれしいな、と思ったり。本当にどうもありがとう。次回は、京都で!!

I Don't Care About You!I Don't Care About You!

左:ライヴの後、麹町「アジャンタ」にて。
マトン・プラオ、ゴア風シュリンプ・マサラ、ロティ等

右:夕暮れ浅草寺。御籤は大吉&吉で良き哉。
「下町カレー食堂コルマ」のインドカレー、「飯田屋」のどぜうに舌鼓を打つ。

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2010/12/29 / 10:45

I Don't Care About You!-101228_151945_ed.jpg

昨日。

浅草「花やしき」から臨むスカイツリー。

やっぱり遊園地って童心(not童貞)に返るよな。

今夜は武道館!

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2010/12/28 / 09:37

最近、YOUTUBEで偶然見つけたアニメ「チャージマン研」がドツボにハマってしまった。

俺が小僧の頃はこの手の5分間番組って1750~1800、或いは1850~1900とか半端時間の場繋ぎとして結構やっていた。「カバトット」とか「トリプルファイター」とか。でもこれは全然見た覚えがない。

因みにこのくらいの「過激な」内容は当時であれば極々当たり前だった。「みつばちハッチ」だの「ケロッ子でめたん」もアニメ最終回特番等でダイジェスト放送しているから「感動の名作」なのであって全話フルで見たら差別といじめのオンパレードだ。だから昨今は、未だ誰も異議申し立てしていないうちから「差別だの人権だのと抗議される『かもしれない』」(「放送禁止歌」という本を読んでみてね)とビビッて勝手に自主規制とやらをするのだろうが、そういう世相だからこそ尚更チャー研は面白い。

人質が居ようが民間人を巻き込もうが基本的に「敵は皆殺し」という実にイスラエルな姿勢、そして手を下してるのが子供だというのも乙。あとチャー研兄弟が昔でいうところの「あいのこ」だってのも当時の「流行」っぽくていい。「野良猫ロック」シリーズの藤竜也グループに見つかると「あいのこ狩り」されるので立川・福生方面には行くなよ、チャー研。


「精神病院」の描写、凄過ぎ。


「よど号」かよ(笑)。これも当時の世相をよく反映してるね。


「みなし子センター」って(笑)2分~ 子供相手に鞭&ヤクザキック!!


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2010/12/27 / 01:29

I Don't Care About You!I Don't Care About You!

今日のランニング用BGMは、CHRIST ON A CRUTCH。最初はSODOM "Better Off Dead" 辺りで行こうかと思ってたのだがよくよく考えてみるとギアが上がるのが"Eye For An Eye" "Turn Your Head Around" だけなので却下。やはり明け方の冷気にはこの乾いた爆走感がよく合う。

USハードコアは「速い、短い、スカスカに軽い」といわれるが軽さでもTHE FIXとかKORO とか JFA みたいな中空な感じではなくてひりつくようなドライ感・・・・わかるかな?同じジンジャーエールでもノンシュガーノンカロリーではなくてウィルキンスンのドライ・ジンジャーという感じ。でもってドライな中にもすごい「濃さ」があるっていうのかね。だからこそ、時々こうして引っ張り出しては聞きたくなるわけで。


$I Don't Care About You!あとこれも先日中古盤のエサ箱から拾ってきた、HELL NO "Adios Armageddon"。所謂「裏NY」・・・ABC NO RIO 系。しかし元CITIZENS ARREST を期待するとコケる。勝手にGO!みたいな音かと思っていたのだけど、意外や意外、BORN AGAINST というよりはNEUROSIS "Word As Law" 路線の音だった。初期NEUROSISは大好きなので、これは結構ハマる・・・ので1st 探そう。

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2010/12/26 / 21:02

0500から早朝ラン。コースは迎賓館~赤坂見附~山王神社~国会~三宅坂~千鳥ヶ淵~九段~靖国周回の12キロ。流石にこの時期の明け方は手袋がないと指先が悴んでくる。

バブル期において田舎バカップル共の憧れの的だった赤坂プリンス(通称:赤プリ)もいよいよ来年3月に閉館だという。外観はまだまだ美しいが客室については程度の低い連中が無茶したせいできっと見えない部分がボロボロなのだろうな・・・と明け方の弁慶橋から赤プリを見上げて考える。

$I Don't Care About You!
山王様も正月準備オーライ、だな。

$I Don't Care About You!
北の丸公園。小さい秋、見つけた。

$I Don't Care About You!
今日の武道館は、アンジェラ・アキ・・・曲は全然知らないが。

午前中、新宿東口のTSUTAYAにDVDを返しに行く足で並びの「中村屋」でカリー・バフェ。お目当てのビーフカリーが今日はキーマに代わっていたが、豚肉とキノコ、チキンカリーの美味しさはいつものまま。キーマはライスで食べてもロティで食べても良い感じだ。

$I Don't Care About You!

食後はぶらぶらと東新宿まで歩きアジアン・スーパーマーケットでタイ製レッドブル10本パックを入手する。このお店、スパイスや調味料、食材から菓子から雑誌、ビデオに至るまでタイ尽くしなお店である。店主氏、ニヤリと笑いながら達者な日本語で

「やっぱりこっちのほうが効くネ。日本で売ってるレッドブルはただのジュース。」

と言う。因みにこれをメコン・ウィスキーで割ったカクテルというのもある。そんなものを飲んだ日には飛ぶ、どころが真っ逆さまに落ちそうな気がする。

$I Don't Care About You!夕刻、三原橋の「ナイルレストラン」でインド料理。半年以上行ってなかったのだがお馴染みのブッチャー氏、こちらの顔を見るなり席に着く前から「スープね。あとチキンマサラとチャイ。」革ジャンを脱ぎつつ「はい。それでお願いします」と答える。俺の後からも常連と思しきお客が何組か入ってきたのだがそのたびに「ヴェジタブルね」「あなたはキーマ専門でしょう(笑)」と来るお客の「おきまり」を覚えているあたり、流石2ケタの九九を暗記できるほど記憶力の素晴らしいインドの人は違うなぁ・・・と感心すること、しきり。特別辛いわけでは全くないのに汗がジワリと出てくるチキンマサラ、そして濃口のチャイの味が時として堪らなく懐かしくなるから不思議だ。

帰り際に、三代目ナイルさんも参加されている「東京スパイス番長」のインド本「チャロー・インディア」を購入して店を出る。小冊子のような感じの書籍だが、とても濃くて楽しい。加えて写真の色彩が非常に豊かで素晴らしいな、と思う。

店を出て、銀座を抜け、JRで帰宅。今年もあと数日を残すのみ。楽しく行こうぜ。

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2010/12/26 / 00:01

$I Don't Care About You!

もう数日前の話だが、WEHRMACHT のBOX入手。デジタル・リマスター、デジパック仕様のアルバム"Shark Attack"CD, "Biermacht"CD をちゃちぃBOXに入れ、Tシャツを付けて再結成イタリア・ツアーにあわせて制作された限定150セット。

限定とはいえ未だに売れ残っていることを考えれば、結局その程度の人気だということなのだろうが1stアルバムの頃からファンだった俺にとっては嬉しい限り。特にリマスター&てんこ盛りのボーナス・トラックスについてはリリース元のニュールネッサンス・レコードがセコい貧乏レーベルであることを考えれば再発されても仕様変更など絶望的なことは分かっていたので今回、他のレーベルからこのような形でリリースされたことに関してはまさに「待ちに待った」という感じだ。

以前にもチラリと書いたが「クロスオーヴァー」と簡単に言っても、ハードコア・パンクとへヴィ・メタルの間でバランスを保つことは至難の業だと思う。実際に、ハードコア・サイドからメタルに手を出して火傷をしたバンド・・・初期を除くONSLAUGHT、SACRILEDGE、ENGLISH DOGS は「ヘビメタに成り下がったダサい奴ら」であって「クロスオーヴァー」ではない。大方、GRIM REAPER にでもなりたかったのだろう・・・は数多いわけで、上手くいったのは一般に認知されている範囲で、D.R.I.とC.O.C.、ACCUSED 位ではなかろうか、と思う。ATTITUDE ADJUSTMENT の場合はバンドそのものが、というよりは当時のVo.だったアンディ"エアボーン"アンダーソンが両方のシーンを行き来していたから、というのが真相らしい。そしてCRYPTIC SLAUGHTER と WEHRMACHT はメタル・サイドからハードコアにアプローチして成功した稀有な例だろう。だからこそ、たとえマニアの域を出ないにしろ今でもその名が語り継がれているのだと思う。

あと最近、RAW POWER の新譜が良かった影響でイタリア物を熱心に聴いている。とはいえ、NEGAZIONE の初期音源が昨今はCDで手に入らないのはとても残念なのだが。

I Don't Care About You!I Don't Care About You!

そんなわけで今日は、

UNDERAGE "Entro Domani 1981-1983"CD
DECLINO "1982-1985: Come Una Promessa"CD

をガッツリと聴く。UNDERAGE は初期WRETCHEDを髣髴とさせる

「なんとかかんとかペペロンチ~~~~~~~ノっ!!」
「リストランテジローラモチッチョリ~~~~ナっ!!」

なイタリア語超字余り歌詞とボコボコ叩きまくるドラムの性急なリズムが最狂。DECLINOは"No Core"Tape時代のCorrosion Of Conformity ・・・つまりメタル臭が無い純ハードコア期・・・がイタリア語でやっている、という感じ音(今、聴き比べてみた)でこちらもブリブリうなるベースがとてもカッコいい。やはりこういう「語感」って大切だよな、と改めて思う。

$I Don't Care About You!



この素晴らしい超字余り感!!!!

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2010/12/25 / 23:30

柄にもなく、スカイプなんぞを始めた。簡単に言えば、ブロードバンドを使ったテレビ電話、である。これが大層、便利で面白い。勿論、スカイプ同士であれば何百時間話しても無料だし、ソフトウェアも無料でDLできる。家電量販店へ行って2000円も出せばマイクロフォン付のウェブカメラが手に入るし、別口でヘッドセットを付けたところでプラス1000円程度で済むので大変お安い。それらのプラグをPCの穴に突っ込めばすぐに相手とコンタクトが取れる。おまけに繋いでいるPCからファイルまで送れてしまうのだから便利なことこの上ない。

昔々、SF映画などで盛んに登場したTV電話・・・フィリップ・K・ディック作品では「映話」なんて洒落た訳語が使われていたが・・・がこんな形で簡単に実現するとは思っていなかった。ブロードバンド以前、携帯を直接PCに繋いだり、或いはAIR H゛を使ってウェブに接続しては「今日は電波状態が悪い」だの「重い」だの言っていた時代があっという間に霧の彼方へ霞んでしまった。そしてこの調子でどんどん科学技術が進んでいけば、スタートレックに登場する転送装置だって夢ではなくなるかもしれない。

しかし、何事も良いことばかりではないのはよくある話。昔読んだ筒井康隆の短編でTV電話が普及した社会、女優の家に電話をかけ相手が出るやその顔めがけて射精する奴、という描写が出てきたがまさにそれに等しい行為をやる輩がいるというのだから呆れる。それこそ映画「ブレードランナー」のように「デッカードさんから映話が入っていますがお受けになりますか」のように相手のIDを登録・確認したうえでそのような案内メッセージが流れないと危なくて見ず知らずの人間とのコンタクトなど取れやしない。

とはいうものの、やはりお互いの顔を見ながら話すのはいいものだ。数百キロ離れていれば尚更の事。科学技術の進歩に心から感謝する。メリー・クリスマス。

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2010/12/24 / 20:09

リドリー・スコット監督、ラッセル・クロウ主演「ロビン・フッド」を見に行ってきた。

$I Don't Care About You!迫力満点の合戦場面・・・鎖帷子を身に纏い、疾駆する軍馬に跨った騎士達、雨のように降ってくる矢、防御する盾、振り下ろされる大剣、ハンマー。海から攻め寄せるフランス、守るイングランド・・・まさに「ノルマンディ上陸作戦」のオマハビーチの攻防戦逆ヴァージョン。そしてそれらを最大限に引き立たせる芸術的なカメラワーク・・・・だけが見物の凡作である。まぁ、取り敢えず「ものすごい金がかかってるんだろうなぁ!」くらいの微妙な感動は味わわせてくれる。

本作、お馴染み「シャーウッドの森を根城とする義賊 ロビン・フッド」の物語ではない。話の核になってるのはその前日譚・・・つまり

「彼は如何にしてロビン『フッド』と呼ばれるに至ったか」

という話。ロビン・フッドは史実に登場する人間ではない。アーサー王と同様、モデルになった人物は(複数)いるらしいが基本的には「伝説の人」である。アーサー王のモデルであるアルトリウス公が実際には王ではなくローマン・ケルトの一族長であったのと同じく、ロビンも地方における郷士のようなものだった。其処に後年になって「義賊」「十字軍帰りの」といった尾鰭がついた。であるから、主人公のロビン・フッドをどう描こうが、それは一向に問題ない。問題なのは、史実と違う描き方をされている部分があるということだ。

舞台となっているのは12世紀のイングランド。王たるリチャード1世(獅子心王)は第三次十字軍に参加した帰途、ドイツで囚われの身となり、多額の身代金と引き換えに解放されて国へ戻る途中にある。その間のイングランドはリチャードの弟たるジョンがフランス王フィリップの支援を受けつつ民衆を苦しめる暴政を強いている。つまり、史実においても獅子心王は生きているわけなのだが、これが

冒頭の合戦で矢に頸部を貫かれてあっけなく死んで

しまう。すでに此処からして違う。であるから、ケヴィン・コスナー版「ロビン・フッド」或いはウォルター・スコットの名作小説「アイヴァンホー」のクライマックスでリチャード王が帰還し、ジョン王やフランス人達を屈服させイングランドに平和をもたらせる・・・という「王道」を最初から無視している。多少なりともこの時代背景を知っている人であれば「Oi Oi Oi !!!」と突っ込みたくなるだろう。加えて石工の息子であるロビン・「ロングストライド」が戦死した貴族ロックスリー卿と入れ替わり、ロビン・「ロックスリー」になってしまった挙句、ノッティンガムの館で暮らし始める件に至っては開いた口がふさがらなかった。

「こんないい加減でいいのかよ、リドリー・スコット!」

と叫びたくなる。

主人公からしてこんな体たらくなので、全然感情移入できる箇所がない。加えて最低なのはどういう気持ちの変化か、なし崩し的にロビンの妻になってしまうロックスリー卿の未亡人役のケイト・ブランシェットだ。最後の海辺の合戦場面では女だてらに鎧兜に身を固めて馬を駆り、何故かシャーウッドの森の子供盗賊達を従えてロビン達と共にフランス軍に戦いを挑んでくるのだから堪らない。こんな気の強い鶏がらみたいな女とは絶対褥を共にしたくない。普通、

「イングランド」「熟女」「ケイト」といえば、ケイト・ブッシュ

ってのが常識じゃないのかい?!?!

♪ Oh~England, My Lionheart~~ ♪

だろ。

そんな中で唯一の救いだったのが、息子を戦地で亡くし、ロビンを「わが子」として迎える盲目の老ロックスリー卿を演じる、マックス・フォン・シドーの円熟した演技である。戦争アクションや集団男気映画におけるリー・マーヴィン同様、時代物・歴史物はこの人が出てくるだけでビシッと筋が一本通ってしまう。出演場面は短くとも、その場を一気に持って行ってしまう。確か御年80歳を超えていると思うのだが、これからも素晴らしい演技を見せていただきたいと心から願う。

あと1点、面白いなと思ったのがノッティンガム周辺の風景にみられる石碑や十字架。特に前出、石工であったロビンの父親が作ったモニュメントが、中央に円環のあるハイ・クロス・・・ケルト式十字架である。つまりロビンはサクソンでもノルマンでもなく、それ以前からイングランドに居住していたブリトン人(ケルト系住民)の末裔であることが示唆されているのか・・・という読みかたもできる。

余談だが、舞台となっている12世紀のイングランドというのは、ノルマン・コンクェストの時代である。かつて侵攻してきたサクソン人がブリトン人を辺境へ追いやったのと同じく、今度はノルマン人がサクソン人を打ち負かし、サクソンが不遇の時を過ごしている。当然社会、或いは諸侯の間でもサクソンVsノルマン、そしてそこに絡むユダヤ人・・・といった複雑な情勢が其処此処に見られる。前出「アイヴァンホー」はそんな時代を見事に切り取った名作である。当然、ロビン・フッドも出てくる。興味のある方は是非御一読を。

長々と書いてきたが結果、ケヴィン・コスナー版「ロビン・フッド」の方が遥かに面白い。まぁ、MOTORHEAD だって JAMES BROWN だって出す作品のすべてが名作ではないわけでリドリー・スコットだってこういう「外れ」を撮る事はある・・・のだろう。でもってリドリー・スコット、この作品で一体何を描いて、何を訴えたかったのだろう。皆目見当がつかない。まさか

「実はリチャード王は生きていた。『ロビン・フッド2』」

なんてのは絶対に止めてほしいものだ

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2010/12/23 / 23:54

$I Don't Care About You!ちまちま読み進めていた、マイケル・クライトン「北人伝説」読了。この作品、アントニオ・バンデラス主演の映画「13ウォーリアーズ」(THE 13th WARRIOR)の原作なのだが、初めて読んだのは映画公開の遥か前なので・・・もう何時だったか忘れてしまったが、久しぶりに再読してみた。

本作、簡単に言うと「『ベオウルフ』みたいな戦士団に同行したアラブ人文官の報告書」である。
つまり、




或る国が悪鬼のために苦しめられており、王国は壊滅寸前の危機にある。王の救援要請に応じ、知己であるところの勇者率いる戦士団が遠い土地から海を越えてやってくる。勇者は度重なる敵の攻撃を撃退し、最終的に敵の頭目を打ち取るも己も致命傷を負って死ぬ。そしてその名誉は永遠に人々の間で語り継がれ、称えられることとなる。

というもの。

時代背景や舞台となる土地は違えども、北欧諸民族の伝承によくあるパターンのお話。その他にアイルランドかスコットランドか、或いは創作か盗用か等々議論のある「オシャン」(フィンガル王の物語)にもその片鱗が見て取れる。

本作はあたかも「旅行記」「報告書」の体で歴史的事実であるかの如く書かれているが、それはあくまでも「小説的手法」であることは賢明な諸官であればすぐお分かりになる事と思う。主人公のアラブ人、ファドランが旅の途中で通過する国々、或いは同行した北人(ヴァイキング)の風習や風俗を描く手法もタキトゥスの「ゲルマーニア」的で面白い。そして当時としては高度な文明を誇っていたアラブ人の目から見た「蛮人」たる北人の中に好むと好まざるとにかかわらず自然と順応しつつ信頼を勝ち得ていく淡々とした描写も心地よい。やはりどんなコミュニティや職場、部署に行っても信頼勝ち取るためには実績残さないとダメなんだな、と当たり前のことを思う。

あとはギリシャやローマなど気候の温暖且つ高度な文明社会にみられる「ロングスパンでの享楽的嗜好」つまり「この平和と繁栄が長きにわたって続くことを前提とした快楽」と、北欧のサガなどに見られる「ショートスパンでの享楽的嗜好」つまり「神様だって何時かは戦って死ぬ運命からは逃れられないんだから今のうちに楽しめ。そして死ぬときは男らしく武器を持って死ね。」という対比、或いはそのような過酷な生活環境における「名誉」とは何か・・・等々を考えながら読むのも面白い。まぁ薄い本なので北欧好きの方々は是非に。

因みに俺は映画の「13...」も大好きなのだが、今回再読してみてかなりいい線で映像化されていることに驚いた。「コナン・ザ・グレート」の出演者達とは異なる、非ステロイド系マッチョという感じのヴァイキング達、そしてその首領ブルヴァイ(原作ではブリウィフ)を演じる俳優のカッコ良さは本当に痺れる。



'Lo, there do I see my father. 'Lo, there do I see...
My mother, and my sisters, and my brothers.
'Lo, there do I see...
The line of my people...
Back to the beginning.
'Lo, they do call to me.
They bid me take my place among them.
Iin the halls of Valhalla...
Where the brave...
May live...
...forever.

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