I Don't Care About You !

ニヒリズムとナルシズムの狭間で


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2015/06/07 / 11:46

人体の一部を人工的に作り出すことは至難の業である。

6月1日から14日まで、東京大学生産技術研究所S棟1階ギャラリーで開催中の
「Designing Body 美しい義足を作る」展 (詳細はクリック!)
に行ってきた。

以前、パラリンピックで義足をつけて疾走する選手を見て驚いた人は多いと思うが、それらの義足が展示されている。

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下肢を入れるソケットの部分は3Dプリンターを使用して成形の具合を見ているそうだがシンプルなデザインでいて機能的、そして流れるようなフォルムの美しさがある。

会場には疾走用の歴代義足が展示してあったのだが、実際にこれをつけて「走れる」までにはかなりの年月を要したとある。会場で流れていた動画を見るとこのクラウチング・スタート時の画像をみただけで・・・力学的、人間工学的な面等々にただならぬ情熱と信念が込められているのがよくわかる。

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此方は一般歩行用。

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これは子供用なのだが、「子供は義足を隠すよりむしろ見せる傾向にある」とあったのが興味深かった。足の裏がちゃんと靴を履いたような形になっているのがミソ。

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此方は自転車競技用。

どれも非常に洗練された美しさがある。付ける人も、そしてそれを見た人も素直に「カッコいい!」と思えるデザインというのは実を言うととても大事な要素である。ともすると隠しておく、或いは見てみぬふりをしがちな「障害」に対しネガティヴでもなく、そして必要以上にポジティヴでもない、フラットな視線、考えで接し社会全体が共生していくためには避けて通れない事項でもある。

大学の研修室に付く研究費は、論文なり実験なりで認められる、或いは実用化されるという「目に見える成果」で増減するので実際にパラリンピックなどで選手に使って貰って成果が出るまでにはかなりの(研究以外の部分で)苦労もあったのだと思う。しかしこのような義肢を見て、付けてる人もそれを見た人も「美しい、カッコいい」と素直に思える形まで昇華させた情熱、信念には感動する。

世界に誇れる日本の科学技術だよ!

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2015/05/17 / 00:31

もう1週間が経過してしまったが・・・

GW最終日の日曜、キノコテルのライヴから戻ってその足で友人と御茶ノ水でタイ料理を食いつつ神田祭を見に行く。これまで何度も見ているが、実を言うと宮入を近くで見たのは初めてだったので感動した。

神輿巡幸
各町内を練り歩いた神輿が徐々に明神様へ集まってくる。

門前
門前の状況。

境内
境内の状況。

宮入
そしてクライマックスの宮入!!

明神様から神輿に乗せられて各町内を回った神様が再び、社殿に戻ってきた。

魚河岸会
一際目を惹く巨大な山車。築地の魚河岸会提供の人形山車。

将門神輿
明神様の祀り神、将門様の神輿。こういう時じゃないと観られない。

萌え
そして今年はポスターがこんなだったせいもあるのか、社殿裏には異様な集団が・・・・此処だけ、違う「神」が降臨しているらしい・・・・・

というわけで良いもの見せてもらったね。

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2015/02/10 / 00:34

続いて日曜日。

銀座で昼飯を食い、天気予報通り降り出した雨の中、千代田線で根津まで行き、予てから訪れてみたいと思っていた弥生美術館へ。

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弥生美術館は竹久夢二の作品が展示してあることで有名だが、自分は夢二よりも高畠華宵の絵が大好きなので目的は当然、華宵。当時作品・・・というか挿絵が掲載された雑誌の原本も含め、「海外での冒険談」が現代とは比べ物にならぬほどファンタジックで胸躍るものであった時代独自の空気を今に伝える貴重な作品群は圧巻だった。

また竹久夢二については、日本橋三越や銀座千疋屋の包装紙のデザインも手掛けていたとは知らなかった。自分は夢二が描く女性の顔より、来ている着物や服の色使いとデザインの方が好きなのだが、逆に顔を書かないデザイン画にも個性が表れているもの非常に面白いと思った次第。

弥生美術館を出て、谷を越え山を登り上野の国立博物館へ。久しぶりのトーハク・・・でもないが前回来たときはあまりゆっくり見ている時間が無かったのでカウントしていない(笑)

お目当ては、告知が出た当初から見たいと思っていた特別展「みちのくの仏像」である。

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仏像の面白さの一つに、土地によって全く顔や個性が異なることが挙げられるが、本展示において鋳造された仏像が口元を引き締めた険しい表情であったのに対し、大木から切り出された木製の仏像は全体に粗削りであると共にどことなく素朴な表情をしており、その対比が面白かった。そして四天王や12神将といった眷属については、より魔物的な造形になっているように見受けられた。これまで見てきた京都、奈良、鎌倉といった土地の仏像とは一味もふた味も違う味わいが発見できたことは収穫であった。

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此方は常設展示会場の十二神将像。これまであったりなかったり・・・と常設でもその時によって見られないこともあったのだが、何を隠そう、この日まで撮影がOKだとは思っていなかった・・・

そんなわけで博物館を出ると、それまで降っていた雨は止んでおり、夕陽が顔をのぞかせていた。

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2015/02/10 / 00:06

もう先週の土曜になるが・・・

六本木で昼飯を食った後、芝までぶらり。久しぶりに増上寺に参詣すると、徳川家の御霊屋(墓所)が公開になっているので入ってみた。

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当然、門扉にも葵の紋用が取り付けられている。

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入場料500円でパンフレットと大判の境内見取り図、絵葉書10枚、葵の御紋付栞が付いてくる。考えようによってはかなりお得である。

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芝の増上寺は、上野寛永寺と並んで東京(江戸)を守護する所謂「鬼門押さえ」の役割を果たしている・・・のはご存知の通り。寛永寺が鬼門を、増上寺が裏鬼門を封じ、災厄から江戸の町を守っている。そのため、歴代徳川家の将軍達は寛永寺と増上寺にそれぞれ埋葬されている。

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全景・・・いや、半景。

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二代将軍・秀忠公

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幕末、悲劇のヒロイン 皇女・和宮・・・余談だがNHK大河ドラマ「篤姫」で和宮を演じた堀北真希は非常に美しかった。

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左:皇女和宮様所縁の茶室・貞恭庵の外に立つ聖観世音菩薩像 右:大納骨堂 この2つはかなり新しい。

というわけで初めて入った徳川家の墓所。昔、「寛永寺と増上寺の将軍家墓所には、歴代将軍が鬼門の方角を向いた坐位の状態で即身仏(ミイラ)となって鬼門を封じている」という話を聞いたことがあるのだが・・・流石にそれは無いだろう・・・・多分(笑) 因みに前出の篤姫は寛永寺に埋葬されている。

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2015/01/22 / 21:38

ヴァニラ画廊で絶賛開催中の体験型アトラクション「怨念ガールズアパートメント」を初日に見て・・・いや、体験して貰ったトートバッグだが、使用方法に「頭から被ってもバッグとして使っても」とあったので、どうやら被る方がメインの用途らしいと気が付いて、早速被ってみた。



結構、いい感じではないか!夜中にこの格好で出刃包丁を持って街を徘徊したいものである。

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2015/01/09 / 01:48

3度目の正直・・・ってわけではない。

第一次が12月20日~24日、第二次が12月26日~1月4日、そして第3次が1月6~7日。誰がどう考えたって休みすぎだ。しかし貰える休暇は、ありがたく頂戴するのが現代人というものだ。

というわけで初詣に行った他は久しぶりの平日休みなので都内をぶらぶらしていた。とは言うものの6日はまだ学校が始まっていないらしく、博物館へ行っても動物園へ行ってもガキと老人の団体と中国人&韓国人だらけで全く以て落ち着かないので早々に退散。

明けて翌日。

葛西の臨海水族園へ。なんと!ガラガラである。学校が始まったらしい。良いことだ。

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そして船に乗って東京湾から隅田川を遡上し二天門まで。この日は観劇していたのだがその話はまた後日。

晩飯は蔵前の北インド料理店「ニューデリー・ハウス」へ。

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前菜、ダヒパコリチャット。ひよこ豆、ジャガイモ、ビスケットを自家製ヨーグルトで和えてスパイスを加えた逸品。あっさりして美味しい。

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バスマティ・ピース・プラオとマトン・サグ・ワラ。今回はほうれん草のカレーを食べてみたのだが、これが非常に美味い!ほうれん草の旨味と独特のクセが生きており、軟らかく煮こまれたマトンによく絡む。そしてこのバスマティライス!南インド料理店で食べている長粒米でなかく、もう一回り小さい米なのだがこれがびっくりするほど美味い。カレーなしでもガンガン食べられそうであるのだが、カレーを絡めるとさらに良い。

デザートは前回同様、グラブジャムン、そしてチャイで〆。やはり此処のお店、一味違う。次回はまた違うメニューを食べてみたい。

余談だが、この日の昼、西葛西駅南口「カルカッタ・キッチン」でキーマドーサを食べていたのだが、昼のセットでキーマドーサ、サンバル、生ココナッツ(!)のチャットニー、ジャガイモとインゲンのポリヤルで980円は大変お得。また味も上々・・・どころではない。こんな美味いキーマドーサを食べたのは初めてだ。なかなか西葛西まで行く用事が無いのが残念ではあるのだが、次回は夜のアラカルトで南インドを体感してみたい。

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2015/01/09 / 01:24

初詣。

もうそろそろ空いてるころだろう・・・・と思い、昨年、一昨年同様、門前仲町の深川不動へ。

よく「神田明神へ行く人は深川不動(成田山)へ行ってはいけない。」と言われる。理由を簡単に述べると、将門公の強力な呪力を封じているのが山手線の鉄の円環による結界と、その結界に不動明王の力を注ぎ込む中央線の東西両極、成田山新勝寺と高尾山薬王院であるからなのだが・・・自分は子供の頃から何度か複数の「見える」方から「貴方はとても強い運勢を持っています。後ろに不動の姿が見えますから。」と言われていたのだが、その自分がこれまで初詣はずっと神田明神に行っており、曙橋に住んでいた時代は早朝ランニングでしょっちゅう、明神様の境内まで往復10キロ走っていて何の不都合も起きていないのだから、別に問題ではないのだろうと思う・・・・が、埼玉に左遷されたのはそのせいなのかね?!?!?!?

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そんなわけで、今年も深川不動と隣の富岡八幡宮へ行き、御神籤を引いたら「吉」だった。年の初めは、このくらいから始まった方がいい。内容は、これから上向きになる示唆なのでなおさらである。

とまぁ、此処までは良い。

しかし、だ。翌日(8日)の夜、浅草に行った折、浅草寺に立ち寄った。当然、御神籤を引くわけだが、此処は鎌倉の鶴岡八幡宮と並び、首都圏では「当たり前のように凶が出る」神社仏閣である。とはいうものの、流石にこれは少し凹んだ。

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御覧になった皆様に不幸の御裾分け!

3連続「凶」だ。まさに凶兆。バッド・オーメンである。別段、昨日、小説「オーメン」を読了したから、というわけでもあるまいに・・・気を取り直して4度目のチャレンジで末吉、5度目で漸く吉が出た。新春早々、素晴らしすぎる。

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この価格設定は絶対にわざとだ!しかしレジで税金を加算して666円になる方がインパクトは強いと思うのだが・・・

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2014/10/22 / 01:23

歳を取れば遊ぶ場所や行動範囲も変わってくるのは当たり前の話。

学生時代、中学~大学が世田谷だったこともあり、遊びに行く先は専ら渋谷、下北沢、新宿だった。当時はまだ渋谷にライヴハウス「屋根裏」があり、センター街にもメタルやパンクスが居た。それから数十年。もう最近は渋谷なんぞには余程のことが無ければ足を向けることは無くなった。長い間通い詰めていた西新宿の輸入レコード店街もかれこれ1年以上、行っていない。自分にとって「音源を買う」行為は最早、それほど魅力のあるものではなくなってしまったのかもしれない。その代り、ライヴを見に行く本数は確実に増えていたりする。

というわけで、最近ぶらぶらしているのは銀座や浅草や湾岸だったりする。物凄く美化していえば「ライフスタイルが永井荷風化した」ということなのだろう。

先週末もライヴに行った他は浅草「天健」で掻き揚げ丼を食し、浅草寺で神籤を引く。

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浅草寺で神籤を引くと1発目は凶と相場は決まっている。凶以外、引いたことが無いからだ。酷い時は3回引いて2回が凶だ。しかし「大凶」が入っている鎌倉の鶴岡八幡宮よりはマシだ。

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当然、凶が出たら良い卦が出るまで引き続けるのが神籤というものだ。2回目で大吉が出た。今日の所はこの辺で勘弁してやろう。

故あって初めて足を向けた江東区の東大島からふと思い立って湾岸の葛西臨海公園まで約10キロ歩いた。その後、新木場の夢の島で第五福竜丸の展示館を見たりとまぁ、いろいろ。

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小松川の閘門跡。パナマ運河みたいに水位の違う運河の水位調節をするための水門らしい。ぱっと見、城門にしか見えない。

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クレーン萌え。

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荒川~中川散歩。サイクリング&ランニングロード。運動服装だったら俺も走りたい。

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やはり海が見えると気分が高揚する。

その後、神保町の古書店でSFマガジンの「増刊号キャプテン・フューチャー特集」を見つけて購ったり、帰りは行きつけの水道橋「海南鶏飯」へ寄ったり。

Future captain
キャプテン・フューチャー。「フラッシュ・ゴードン」「バック・ロジャース」「スターウルフ」と並ぶ俺様的スペースオペラ四天王。

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海南鶏飯。いつもは揚げなのだが珍しく蒸し。肉大盛り、ご飯大盛り。美味礼賛。

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肉みそパクチー。パクチー好きには天国、嫌いな奴には生き地獄。

〆はやはりインド料理。上野(稲荷町)「ハリマ・ケバブ・ビリヤニ」にて。

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ハリヤリ・チキン・ティッカ。肉をミント、コリアンダー、スパイスにつけ込み焼いたブツ。ミントの爽やかさがグー。

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サグ・ラム・カレーとバスマティ・ライス。この日はビリヤニよりもこっちが食べたかった。此処のお店、ほうれん草の旨味が消えないのが素晴らしい・・・と以前も書いたが、生のほうれん草を使っているためらしい。



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2014/09/24 / 00:32

休みの日は、基本的に一人で居たい。

当然、ライヴは見に行くし誘われれば出ていくのだけど、一人で居ることが昔から好きである。休みの日は緊急の呼び出しがない限り、できるだけ職場の近くには居たくないし、職場の人間とも顔を合わせたくない。

だから最近、週末はホテルに泊まっていることが多くなった。とは言え、筒井康隆「にぎやかな未来」ではないが、現代社会においてなかなか「静寂」なんてモノには出会えない。せっかく金払ってホテルに宿泊していてもクソみたいなリーマンの研修だの中国人団体客だの、いつまでも部屋や廊下でテンション上げてギャーギャー騒いでる田舎のバカファミリーなんて連中が跳梁跋扈しているからだ。これはホテルのランクとは関係なく、帝国ホテルやリッツ・カールトンみたいなお高いところに泊まってもそういう「金を持ってるだけしか取り柄のない奴等」は必ずいるということだ。

そう考えられると都内で喧騒から逃れられる場所、は限られてくる。自分は、海が好きなので基本的に水辺に居られればメンタルはかなり落ち着いた状態に保つことができる。故に、平日休みが取れたときは時々、葛西海浜公園から水上バスに乗り両国または浅草(二天門)までの約1時間半~1時間45分、海風に吹かれているのがたいそう気に入っている。尤も、前回のようにゲリラ豪雨に見舞われたり、禁煙デッキでタバコ吸ってるクソオヤジを〆たりというクソみたいな場合もあるにはあるのだが、今回はゆったりできた。

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まさに「メトロポリス・TOKYO」

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葛西で大観覧車に乗っていて最高点付近でゴンドラが止まっていることに気付く。高さにしてビル45階相当である。アクション映画のヒーローのように鉄骨を伝って降りることを考えていた矢先、動き始めてほっと一息。

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秋晴れである。

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ゲートブリッジのデザインは何時見ても素晴らしい。

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埠頭や港に林立する巨大なクレーンを見るのが子供の頃から大好きだった。

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高校生の頃、「スーパーロックフェス」(だっけ?)でDIOやSCORPIONS、ANVILなんかが来日した時、俺たちは「会場のお台場って何処にあるんだ?どうやって行けばいいんだ?!」と言っていたものだが、それから数十年後、こんなに高層ビルが立ち並ぶ街になるとはだれも想像していなかっただろう。

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おきまり、のレインボーブリッジ。やはり橋ってのは、船に乗って水上から見た方がその美しさがよくわかる。

この後、両国で船を降りて湯島のデリーで晩飯。


番外編。
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靖国神社の遊就館へ行こうとたまたま通りかかったら本日の出し物はこれだった。

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2014/09/01 / 21:42

「いい子にしてないと、サーカスに売り飛ばすからね!」

と子供のころ、親によく叱られた。

変化形として「施設にやるよ!」というのもあった。だから俺は今でもサーカスが大嫌いだ。物心ついた時分、よくテレビなどで「木下大サーカスが来るよ!」というCMをみるにつけ「あぁ、あそこでは親に捨てられた可哀想な子たちが鞭や棒で叩かれながら毎日、泣きながら芸を仕込まれてるんだろうな」と本気で思っていた。

それからしばらくして「エレファントマン」の存在を知った。そして大学時代に「フリークス」という奇形による見世物小屋の映画を見た。「身障者プロレス」という興行の存在を知ったのもそのころだった。実際に見に行ったわけではないが、小児麻痺を患い、自由の利かない手足でリングに上がり「障害者は、お前らだ!」と客席に向けて言い放つレスラーの姿を記した興行レポを読んで俺は考えてしまった。「見世物って・・・差別って一体なんなのだろう・・・」と。

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現在、銀座ヴァニラ画廊にて開催中の「開封!安田興行社大見世物展~国宝?珍宝?今ひらかれる、見世物王国の扉!~」を見てきた。大正末期から見世物小屋の興行を手掛けてきた興行主の記録である。これが滅茶苦茶面白い。電気人間、だるま娘、タコ女、シャム双生児等々・・・いかがわしい演目盛りだくさん。何年か前まで浅草「花やしき」にあった見世物小屋の背景画を彷彿とさせる石原豪人テイストな絵(垂れ幕)の数々が堪らない。「なぜ奇形児が生まれるのか」なんて危険な煽り文句も実にツボをついている。

そして何といっても目を引くのは「タコ女」!最初はマネキンかと思ったのだが、どっこいこれが生きている!仕掛けは箱の中に女の人が入って首だけ外に出し体の部分には角度をつけた鏡が張り付けられてその根元に作り物のタコ足が6本(笑)くっついてる・・・という小学生でも2秒でわかるインチキトリックだ。大東亜戦争の時に中国戦線で、中国人が床の穴から首だけ出して旧軍の兵士が軍刀下げてあたかも生首を持ってるような記念写真を撮らせていた仕掛けと同じである。

しかしそれがまた、楽しい。しばらくタコ女の目を見て、俺はにっこりして手を振ってみたのだが案の定、無視された。目の奥にほんの少しだけ「おっ!」という色は見えたのだけどね。この箱の中に長時間、入ってるのも結構な重労働だと思った次第。

こういう見世物を見ていると、古今亭志ん生師匠が「火炎太鼓」のまくらで語っていた「浅草奥山の見世物小屋」の描写・・・「山から艱難辛苦を経て狩り出してきた大イタチだよ~!近寄ると危いよ!」の口上につられて入ってみれば立てかけたデカい板に赤いインクが垂らしてある。
「なんだい、こりゃ」
「へぇ・・・大きな板で」
「みりゃぁわかるよ。で、この赤いのはなんでぇ」
「これは血でごぜぇます。だから『大板血』」
「だってアンタ、『近寄ると危ない』って言ったじゃないか」
「へぇ・・・倒れてきたら危ないんで・・・」
なんて遣り取りを嫌が応にも思い出してしまう。

しかし最近は、こういう興行・・・見世物もなかなかやれないのだと聞く。なんでもすぐ「差別だ」と抗議してくる連中やお上の締め付けが何かと厳しいらしい。俺は思うわけだよ。見世物小屋の人達だって仕事でやってるわけだ。障害があったり、或いは奇形と言われ世間様では揶揄される姿であっても劇場やステージは「仕事をしてお金をいただく」貴重な場であり社会なのだと思う。

以前、同じくヴァニラ画廊で捨て看板のコレクションの展示が行われた際にも、小人プロレスのポスターを見て・・・またそれ以前にも、猛毒(というバンドがある)の「小人プロレス物語」という曲を聴き、小人プロレスについて調べたときにも同じことを考えたものだ。それを「見世物小屋は人権侵害だ、差別だ」といって隅に追いやり、「臭いモノには蓋」の感覚で見えなくしてしまうことが、そういう世界で働く人たちの「場」を奪うことが果たして「平等」なのだろうか。それは「平等」を騙る新手の「差別」であり「偽善」なのではなかろうか。よく左翼系市民団体が「路上生活者の救済を!」と叫び遠くのドヤまで行ってで炊き出しをやり、政府や行政を批判したりする。しかしそういう連中が自宅近所の公園や駅で寝泊まりしてるホームレスに対しても同様に食事を与えてるなんて話は全く聞いたことがない。

以前俺は売春制度について「問題なのは非人道的な環境や待遇で女性を酷使することであり売春自体に何の罪があるのだろう」と書いた。それは見世物小屋でも同じだと思う。何が差別で、何が平等なのか・・・演者が見世物なのか、それともそれを見ている俺たちこそが見世物なのか・・・

そんなことを考えつつ、そしてその余韻に浸りつつ俺は神保町「三省堂」地下にあるビアレストラン「放心亭」でビーフステーキとホワイト・ソーセージを食べていた。

考えてみるともう夏もおしまいだ。8月は本当にあっという間だった。前半の夏休み、中盤の出張11日間、そして後半の夏休みで京都旅行。そして最終日の日曜に面白い見世物小屋の展示と美味い食事。そして楽しい買い物。

終わり良ければ総て良し。まさに「夏の最後の薔薇」。

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